「家を解体するときに家具はどうすればいい?」「賢い処分方法を知りたい」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。結論としては、家具は着工までに自分で処分することで、業者に依頼するよりも安く処分できます。
しかし家具をどのように処分すれば良いのかわからない方も多いでしょう。
そのためこの記事では、家具を自分で処分する方法や業者に任せる場合の費用を紹介します。コストが割高になったり、工期に影響をおよぼしたりする注意点もあるため、今のうちに確認しておきましょう。解体工事専門業者の株式会社上池解体興業がプロ目線でアドバイスいたしますので、参考にしてみてください。
家の解体時に家具は処分してもらえる?
一般的に、解体工事では家具も処分してもらえます。しかし基本的には、自分で処分できる家具は、処分しておくのがおすすめです。
なぜなら、業者に処分を依頼するよりもコストがかからないからです。
ここからは、自分で処分するときと業者に任せる場合の違いについてみていきましょう。
自分で処分する場合は一般廃棄物
家庭ごみとして出す場合は、「一般廃棄物」として扱われます。
燃えるごみとして出せるものであれば、費用はかかりません。
また、粗大ごみとして出す場合にも、1点数百円から数千円で処分できます。
業者に任せる場合は産業廃棄物
業者で処分するごみは、「産業廃棄物」として扱われます。
産業廃棄物は、認可を受けた業者のみ処分でき、許可番号のある車両のみ運搬可能などの厳しいルールがあります。解体現場ではごみの種類ごとに分別・運搬する手間がかかるため、家具が残されていれば施工費用に手数料を上乗せされる可能性が高いです。
家の解体で家具を処分する方法とは?違いとメリット・デメリットを解説
家具は、着工までに処分しておくのがおすすめです。しかし場合によっては、解体業者に任せた方が手間とコストを削減できることもあります。
ここからは、家具を処分する3つの方法と、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
- 1.解体業者に任せる
- 2.別の業者に依頼する
- 3.自分で処分する
1.解体業者に任せる
解体業者に任せれば、追加の手間がかかりません。
仕事や家事が忙しくて手が回らない方や残しておきたい家具がない方は、解体業者に任せるのがおすすめです。特に木製の家具は、通常の作業で解体でき、その他の木くずとともに処分できるため、追加費用がかからないことがあります。
また、自分での処分や別業者へ依頼する場合は、着工に間に合わないおそれがあります。解体業者に依頼すれば、家具の処分も考慮してスケジュールを立ててくれるでしょう。
一方で、家具処分の専門業者ではないため、追加費用がかかることがあります。家具の処分方法や費用は、業者によってさまざまです。見積もり時に確認しておきましょう。
2.別の業者に依頼する
不用品回収の専門業者に依頼することで、多量の家具でも迅速かつ安価で処分してもらえます。
亡くなった方の家の場合は、遺品整理の専門業者への相談もおすすめです。処分したいものと残しておきたいものを分けながら、スムーズに回収してもらえます。残しておきたい家具が多い場合や次の住居が決まっている場合は、引っ越し業者への相談もおすすめです。
一方で、お問い合わせの手間がかかるというデメリットもあります。複数の業者とやり取りするのが面倒な方は、解体業者に任せるのが良いでしょう。また、回収業者の対応が遅いと着工に間に合わないことがあります。結局解体業者に任せることになると予定外の出費になるため気をつけましょう。
不用品回収業者は、それぞれ回収可能品目や料金が異なります。何を処分したいのかを把握したうえで、業者を選びましょう。
3.自分で処分する
費用を抑えたい方は、自分で処分するのがおすすめです。燃えるごみや粗大ごみとして出すのはもちろん、フリマアプリでの売却など好きなように処分できます。粗大ごみは費用がかかるものの、少量であれば業者に頼むよりもリーズナブルです。
一方で、自治体のルールに沿って処分するのは、手間と時間がかかります。家具が増えるほど、負担も大きくなるでしょう。そのため忙しい方は、業者に任せるのがおすすめです。高く買い取ってもらえる家具だけ自分で売却すると、コストを抑えられます。
家の解体時に自分で家具を処分する7つのテクニック
解体費用を抑えるには、着工時に家具を残さないのが基本です。
しかし家具をどのように処分すれば良いのかわからない方も多いでしょう。
そのためここからは、自分で処分する7つのテクニックを紹介します。
- 1.分解して一般ごみとして出す
- 2.粗大ごみとして出す
- 3.リサイクルショップに持ち込む
- 4.オークションやフリマアプリに出品する
- 5.知り合いに譲る
- 6.不用品回収業者に依頼
- 7.トランクルームや貸倉庫に預ける
1.分解して一般ごみとして出す
木製の家具は、分解することで燃えるごみとして出せます。木材(木くず)は、自治体ごとに「○cmまで燃えるごみ」のようなルールが決まっています。燃えるごみとして出せれば、別のごみとまとめて収集日に出すだけで済むのでコストはかかりません。
ただし、木の枝や幹のみ燃えるごみとして回収している自治体もあるため注意しましょう。また、分解する手間やノコギリを買うお金がかかるというデメリットもあります。
2.粗大ごみとして出す
基本的に、家具は粗大ごみです。自治体のルールに沿って処分しましょう。
一般的な粗大ごみ処分の流れは、以下の通りです。
- 1.受付センターに連絡(インターネット申し込み)
- 2.有料粗大ごみ処理券の購入(コンビニなど)
- 3.指定日に収集場あるいは自宅前に置く
粗大ごみの費用は、品目や自治体によって異なります。1点ずつの費用は業者よりも安いものの、量が増えると割高になることがあります。自治体のホームページなどで処分費用を確認しておきましょう。
たんすなどの大きな家具は、収集場まで運ぶ手間がかかります。1人で処分しようと考えている方は注意しましょう。また、受付センターへの申請から回収まで1週間以上かかることがあります。着工日までに処分できるように、余裕を持ったスケジュール調整が大切です。
3.リサイクルショップに持ち込む
状態の良い家具や人気の家具は、リサイクルショップで高価で買い取ってもらえることがあります。無料査定している店舗も多いため、不用品回収を頼む前に査定してもらうと得をするかもしれません。
また、買い取りできない家具でも無料あるいは追加料金で回収してもらえることがあります。価値がつかないと思っていた家具でも予想以上に高く売れることがあるので、査定に出してみるのがおすすめです。
ただし、リサイクルショップに持ち込む手間がかかることがデメリットです。大きな家具は、出張買取をしている業者に頼みましょう。
4.オークションやフリマアプリに出品する
オークションやフリマアプリなら、自分が売りたい金額で売れます。
オークションでは、予想以上に高値で落札してもらえることもあります。写真を撮るだけで出品できるサービスが多いので、試しに出品してみるのも一つの手です。
ただし、梱包や配送などの手間、システム手数料や送料などの費用がかかります。
特に大きな家具は、送料でマイナスになることがあるため注意しましょう。
5.知り合いに譲る
友人や知人に譲れば費用も手間もかかりません。引っ越したばかりで家具が足りない人などがいないか探してみましょう。
特に、捨てるのは気が引ける思い入れのある家具は、知人に使ってもらうことで気持ちが救われます。
6.不用品回収業者に依頼
処分したい家具が多い場合は、不用品回収業者への依頼がおすすめです。
家具の種類に関わらず、まとめて回収してもらえます。
費用はトラックの数で決められていることが多く、量が多いほど割安になる傾向があります。一方で、量が少ないと割高になるため、1~2点程度であれば粗大ごみとして出す方が安いです。
また、業者選びやお問い合わせの手間がかかるというデメリットもあります。業者の対応が遅いと着工に間に合わないため、余裕を持って相談しましょう。
7.トランクルームや貸倉庫に預ける
「どうしても捨てられない」「建て替え後に使いたい」「子どもが独立するときに譲りたい」という家具は、トランクルームや貸倉庫に預けるのがおすすめです。
トランクルームや貸倉庫は、月額2,000~15,000円ほどで借りられます。一見コストが高いように感じますが、高級な家具や家電を買い直すよりは安く抑えられます。
家の解体時におけるその他の不用品の処分方法
解体前に、家具だけでなく家電などの不用品も処分したいという方も多いでしょう。
そのためここからは、その他の不用品の処分方法を紹介します。
追加費用や近隣トラブルにつながる注意点もあるため、気をつけましょう。
自治体の規定に従う
前提として、家具同様に自治体のルールに従うことが第一優先です。
この記事とは異なる自治体独自のルールが定められていることもあるため、注意しましょう。
自治体のルールに従わないと、近隣トラブルにつながることもあります。処分する前に必ず自治体のホームページなどを確認しておきましょう。
リサイクル家電
「リサイクル家電」と呼ばれるものは、家電リサイクル法によって処分方法が定められています。解体業者や不用品回収業者でも対応していないことがあるため、気をつけましょう。
- ・テレビ
- ・エアコン
- ・洗濯機・衣類乾燥機
- ・冷凍庫・冷蔵庫
リサイクル家電を買い替える場合は、購入する家電量販店に引き取りを依頼しましょう。引き取り方法は店舗によって異なるため、購入時の確認が大切です。特にインターネット通販では、引き取りサービスがあるか確認しておきましょう。
一方で処分のみ、あるいは買い替え時の引き取りサービスのない場合は、おもに3つの処分方法があります。
- ・購入した家電量販店
- ・指定引き取り場所に配送
- ・自治体に連絡
まずは処分したい家電を購入した店舗に連絡してみましょう。その店舗での購入品に限り、無料で回収してもらえることがあります。購入店舗がわからない場合は、リサイクルセンターなどの指定引き取り場所に連絡すれば、回収方法を案内してもらえます。指定引き取り場所がわからない場合は、自治体に連絡して処分方法を案内してもらいましょう。
カーペット・布団
カーペットや布団は、自治体・素材・大きさによって、可燃・不燃・粗大ごみに分かれます。たとえば東京都目黒区では、30cm以上のものは粗大ごみとして回収しているため、カーペットや布団は素材に関わらず粗大ごみとなります。
一方で、布団カバーは可燃ごみ、合成繊維のものは不燃ごみとして捨てられる自治体もあるため、ホームページを確認しておきましょう。また、ホットカーペットや電気毛布などの電気機器が含まれているものは、布の素材や大きさに関わらず粗大ごみになります。
パソコン
パソコンは、資源有効利用促進法にもとづいて、メーカーごとに回収しています。まずはメーカーのホームページを確認しましょう。一般社団法人パソコン3R推進協会のホームページでは、ほとんどのメーカーの窓口ページを掲載しています。メーカーの回収ページが見つからない場合は、そちらを確認してみましょう。
以下に該当するパソコンは、パソコン3R推進協会で回収してもらえます。
- ・メーカーが倒産している
- ・メーカーが事業撤退している
- ・自作のパソコン
また、パソコンを売却する場合は、データの取り扱いに注意が必要です。消去方法がわからない場合は、データ消去してくれる買取業者に依頼しましょう。
家の解体時に家具を処分するときの3つの注意点
費用を抑えたい方は、自分で家具を処分するのがおすすめです。
ただし、快適や安心を買うつもりで業者に依頼するのも一つの手です。
しかし業者に依頼するときには注意点もあります。
- 1.業者の処分方法や料金を確認する
- 2.許可を受けた業者か確認する
- 3.余裕のあるスケジュールを立てる
1.業者の処分方法や料金を確認する
家具の処分方法や料金は、業者によってさまざまです。解体業者では、木製家具を無料で壊してくれるケース、エアコンなどの家電は追加費用がかかるケース、下請け業者への費用がかかるケースなどがあります。予想以上の金額を請求されることもあるため、見積もり時に不用品回収についても確認しましょう。
2.許可を受けた業者か確認する
業者による処分は、産業廃棄物のルールに沿った対応が必要です。
ほとんどの不用品回収業者や解体業者は許可を受けているものの、一部無許可で行う悪徳業者もいるのが事実です。
不法投棄に間接的に加担することにならないよう、見積もり時に確認しておきましょう。
3.余裕のあるスケジュールを立てる
不用品業者への問い合わせから回収まで1週間以上かかることがあります。
解体工事の着工に影響しないように、余裕を持って連絡しておきましょう。また、粗大ごみの回収には1週間以上かかります。自分で処分する場合でもスケジュール管理を徹底しましょう。
まとめ
家具は、一般ごみとして出せる場合や量が少ない場合は、自分で処分するのがおすすめです。フリマアプリやリサイクルショップで売却できれば、解体費用の足しになるでしょう。一方で手間を省きたい場合や量が多い場合は、解体業者や回収業者に依頼するのがおすすめです。
東京都目黒区の株式会社上池解体興業(BOCCOS/ボッコス)は、解体業者として産業廃棄物処理の許可を受けております。家具や不用品の処分もサポートしておりますので、ぜひ一度ご相談ください。お見積もりは無料です。解体工事についてわからないことがあれば、お気軽にお問い合わせください。