- 「家を解体する前の準備って何をすればいいの?」
- 「準備は全部自分でやらないといけないの?」
- 「解体前の準備は何ヶ月前から始めればいいの?」
- 「解体をお願いする業者の選び方がわからない」
家を解体したいとき、このような悩みがあると思います。
こんなお悩みを解決するため、本記事では”家を解体する前に必要な準備”をわかりやすくご紹介いたします。また、”解体前の準備期間”や”解体業者選びのポイント”も併せてご紹介いたします。
最後までご覧いただければ、家の解体前の準備は難しいことではないことがわかります。ぜひ参考にしてみてください。
【保存版】家の解体前に必要な準備7つ
家を解体するためには、いくつかの事前準備が必要です。ここでは、家の解体前に必要な準備を7つご紹介いたします。
- ①建物所有者の確認
- ②解体業者選び
- ③解体工事に必要な届出
- ④ご近所への周知
- ⑤ライフラインの解約および撤去
- ⑥家の中の整理
- ⑦【補足】水道解約のタイミング
順を追って準備をしていけば、難しいことは何もありません。ひとつひとつご紹介していきます。
①建物の所有者を確認しよう
1つ目の準備は、建物所有者の確認です。
建物の所有者があなた自身の場合は、あなたの意志で解体することができます。
注意しなければならないのは、建物の所有者が既に亡くなっている場合です。亡くなった親が生前住んでいた、親所有の一軒家を解体したい場合はこれに当たります。
建物の所有者は法務局で確認できます。その際に抵当権の有無、法定相続人も併せて確認しましょう。
解体したい建物に抵当権が設定されていた場合、まずは抵当権を外す必要があります。住宅ローンを借りている場合は抵当権が設定されています。住宅ローン完済後に解体を行いましょう。やむを得ない事情でローン完済前に解体が必要な場合は、抵当権を他の不動産に付け替えるなど、他の方法で抵当権を解体したい物件から外せるかどうか借入先の機関に相談しましょう。
法定相続人がいる場合、相続人全員の同意が得られない限り家の解体はできません。解体後のトラブルを避けるためにも、事前に話し合いの場を設けて同意を得るようにしましょう。
②解体業者を選ぼう
2つ目の準備は、家の解体業者選びです。家を解体する前の準備で最も重要なのが、解体をどこの業者に頼むか決めることです。
まずは電話やメールで業者に問い合わせて、現地を視察してもらってから解体にかかる見積りを貰いましょう。
解体業者を選ぶ際には、1社だけでなくできる限り複数の業者から見積りをもらうようにしてください。1社だけの見積りだと、その見積りの内容や金額が妥当か判断できません。複数の見積りを見比べることで、工事の具体的な内容やおおよその解体費用が把握できます。
解体業者を選ぶポイントは後述しておりますので、そちらも併せてご覧ください。
③解体工事に必要な届出をしよう
3つ目の準備は、解体工事に必要な届出です。
解体工事に必要な届出は、業者に委任することができます。業者からそのように頼まれることがほとんどですので、委任状に必要な事項を記載して業者に委任しましょう。もちろん、自身で届出することも可能です。
解体工事に必要な届出は、以下の3つに大きく分かれます。
- ・建設リサイクル法に係る申請(80㎡以上の場合)
- ・道路使用許可申請
- ・アスベスト撤去に係る申請(該当する場合)
建設リサイクル法に係わる申請をしないと、行政指導が入り罰金刑が科される可能性があります。設計図、写真、工程表、計画書の提出をお住まいの管轄部署に提出してください。業者にお願いする事も可能です。
土地が広い場合の工事を除き、解体工事では建設機械を一時的に道路に置きます。その場合道路の使用を事前に警察に申請し、許可をもらう必要があります。許可を得ずに工事を始めると道路交通法違反になります。作業計画書や図面、交通規制対応がわかる資料などを警察署に提出してください。業者にお願いする事も可能です。
アスベストを含む家の解体は特別な届出と専門業者への依頼が必要です。粉じんの発生のしやすさに応じて3つのレベル分けがされています。工事計画届出、建物解体等作業届を労働基準監督署へ提出しなければなりません。都道府県には特定粉じん排出等作業届の提出が必要です。アスベストに係わる届出をしないと懲役または罰金刑に科せられます。これらの届出を間違いなくするように業者に伝えておきましょう。
④ご近所に知らせよう
4つ目の準備は、ご近所への周知です。
解体工事期間中は機械の振動や音、塵や埃が発生します。廃材を運ぶためのトラックを家の前に止めたりと、道路利用の面でも近所の方々の迷惑になる場合もあります。
ご近所への事前挨拶なしに工事を始めては、苦情が入り工事がスムーズに進められない事態になりかねません。
工事のお知らせは業者がしてくれることがほとんどです。しかし、付き合いのある近所へはご自身で挨拶に伺った方が理解を得られやすいので、トラブルなく円滑に工事を進められます。
工事をすることが決まったら、早い段階でご近所へのあいさつに行きましょう。
⑤電気・ガス・電話などの解約&撤去依頼
5つ目の準備は、電気・ガス・電話などの解約および撤去です。解体前にはライフラインの解約をしておかなければなりません。ライフラインの解約手続きは基本的に施主が行います。念のために解約タイミングなどを解体業者と打合せしておきましょう。立会が必要な場合もあるので、契約会社に確認しましょう。
電気は、契約している電力会社に連絡してください。解体時に電気設備が残っていると感電や火災の恐れがあり非常に危険です。電気メーター・電線の撤去等の電気設備に係ることは電力会社が行ってくれます。電力会社に連絡する際には、家を解体する旨を忘れずに伝えてください。
ガスの解約も契約会社に連絡が必要です。敷地内の地中には、家の中にガスを引き込むための管が埋まっています。解体時に誤ってガス管を傷つけてしまうと引火による爆発・火災が発生する恐れがあります。ガス会社に家を解体する旨を伝え、事前にガス設備の撤去をしてもらいましょう。
インターネットの解約は契約会社に連絡して事前に解約しておきましょう。有線ケーブルを使用している場合は設備の撤去が必要です。家を解体する旨を伝え、不要な設備の撤去を依頼してください。
電話線は契約会社に家を解体する旨を伝え、設備を撤去してもらいましょう。解体時に電話線が残っていると、建設機械に絡まるだけではなく大規模な通信障害を引き起こす恐れがあります。
電話線の撤去について以下の記事で詳しくご紹介しておりますので、併せてご覧ください。
>>「家の解体工事で電話線は取り外すべき?手続きの流れや注意点まで解説」
⑥家の中のものを撤去しよう
6つ目の準備は、家の中の整理です。
ここまでの事前準備が終わったら、あとは家の中のものを撤去するだけです。解体工事開始日までに不用品は撤去、まだ使うものは新居や別の場所に移動しておき、家の中には何もない状態にしておいてください。
工事開始当日にまだ家の中に物が残っている状態だと、解体工事がスムーズに進められません。工事の遅れはスケジュールを圧迫します。納期に間に合わなかったり、間に合わせるために無理に急ぐことで現場の事故に繋がったりと、トラブルが発生する可能性があります。
やむを得ない事情で工事開始日までに家の物を撤去できない場合は、早い段階で業者に伝えましょう。追加費用はかかりますが、業者で撤去可能な場合もありますのでまずは相談してください。
⑦【補足】水道解約のタイミングは解体後
7つ目は補足として、水道解約のタイミングについてご紹介します。
電気・ガス・電話など水道以外のライフラインは、事前解約および撤去が必要とご紹介しました。しかし、水道は家の解体後に解約しましょう。なぜなら、解体作業中は塵や埃の飛散を防ぐなどの理由で水を使用するからです。水道解約のタイミングについては、念のため解体業者と話し合っておいてください。家の解体後に水道を解約したい旨を、お住まいの水道局に伝えておきましょう。
水道の費用負担についても事前に業者に確認しておいてください。依頼者側が負担するのが一般的ですが、この説明が事前にされずにいきなり水道代を請求される場合もあります。
水道は家の解体後に解約しましょう。
家の解体前の準備は2ヶ月以上余裕を持とう
家の解体に係る準備は、2ヶ月以上前から始めましょう。もちろん早いに越したことはありませんが、遅くとも2ヶ月以上の余裕をもって進めてください。準備にかかる期間の目安は、以下の通りです。
- ・建物所有者の確認:1週間程度
- ・解体業者の選定:1ヶ月程度
- ・各種届出:1週間程度
- ・ライフラインの解約および撤去:1週間~2週間程度
- ・家の中の整理:1週間以上
解体業者の選定は、複数の業者に現地立会と見積りを依頼をするので時間がかかります。建物所有者の確認と並行して進めていきましょう。
各種届出を業者に委任する場合、ご自身で行うことは少ないです。費用削減のためご自身で行う場合は、届出の記入や添付資料を用意するのに1週間程度の時間がかかります。
ライフラインの解約は電話1本で済むこともありますが、設備撤去が必要な場合は時間がかかります。現地立会、日程調整、撤去工事が必要で2〜3日でできるものではありません。余裕をもって進めていきましょう。
家の中の整理は、解体すると決めてから徐々に進めておく必要があります。不用品をリサイクルショップに引き取ってもらったり、大型家具は粗大ごみとして捨てたりと、大きい物から整理していきましょう。
家の解体前の準備は、2ヶ月以上余裕を持って進めましょう。
【重要】解体業者を選ぶ時のポイント5つ
ここまで、家の解体前に必要な準備と期間についてご紹介してきました。
解体をする上で特に重要なのが、”どの解体業者に依頼するか”です。多くの解体業者がありますが、その中には悪質な業者がいる可能性もあります。そんな被害に遭わないよう、解体業者を選ぶための5つのポイントをご紹介いたします。
- ①詳細な見積りか?
- ②担当者は親切か?
- ③法律を守っているか?
- ④解体は自社で行っているか?
- ⑤追加費用の説明が事前にあるか?
この5つのポイントから、家の解体をお願いする業者を選びましょう。ひとつひとつご紹介していきます。
①細かい見積り
1つ目のポイントは、”細かい内容の見積りを提示してくれるか”です。見積りの内容が大雑把な業者は、後のトラブルに繋がる可能性があります。
大雑把な見積りとは、「工事一式 〇〇万円」のような内容が不透明な見積りのことです。解体工事にかかる費用はいくつかの項目から算出されます。工事費だけではなく、養生するための仮設費、廃材処分費などです。それらの金額が不透明な見積りだと、何にいくらかかっているのかわかりません。解体工事中に追加費用が発生する事態となっても、元の金額がわからないと納得できませんよね。
お願いしたい業者が決まっているけど見積り内容に不安がある場合は、より詳細な内訳がわかるように再見積りをお願いするのもありです。
後のトラブルを防ぐため、細かい見積りを提示してくれる業者を選びましょう。
②親切な担当者がいる
2つ目のポイントは、”担当者が丁寧で親切かどうか”です。担当者が不親切な場合は注意が必要です。
担当者はその会社の”顔”、言わば代表です。その代表が不親切な対応をしてくるようであれば、その業者の施工品質も疑ってしまいます。丁寧な言葉遣いで話してくれるか、身だしなみなどを確認しましょう。また、見た目だけではなく疑問点に適切に答えてくれるか、締め切りを守るかなどの誠実さにも目を向けてみてください。
家の解体をスムーズに進めるため、丁寧で親切な担当者がいる業者を選びましょう。
③法律に則っているか
3つ目のポイントは、”法律に則った施工をする業者かどうか”です。
解体工事はリサイクル法や産業廃棄物処理法など、あらゆる法律に則った施工が必須になります。しかし、不法投棄のような適切な処理を行わず法律を遵守しない業者も中にはいます。
現場で発生した廃材をどのように処分するのかなど、見積りの段階で業者に詳しく聞いておきましょう。法律に則った施工をしていない業者は、行政処分を受けている可能性もあります。この情報はお住まいの都道府県のホームページで公表されておりますので、確認しておきましょう。
④自社で解体してくれるか
4つ目のポイントは、”自社で解体するかどうか”です。
解体業者の中には、施工自体を別の会社に丸ごと外注してしまう業者もいます。その場合、業者も利益を得るため外注先に払う解体費に上乗せした費用を請求してきます。その結果、工事費全体が高くなってしまいます。係わる業者が増えると連携ミスにより工事に支障が出てしまったり、金額以外の面でもトラブルになりかねません。
業者を決める際には、自社で解体してくれる業者を選びましょう。
⑤追加費用の説明が事前にあるか
5つ目のポイントは、”追加費用の説明を事前にしてくれるか”です。
工事を進める過程で、現場状況により追加の費用が発生することがあります。これは解体工事に限った話ではありません。これまで解体施工をしてきている業者なら、現場でどんなことが起こり得るのか事前に予想できます。しかし、見積り段階でその説明や、追加で発生する可能性のある費用を教えてくれない業者には要注意です。施工中に不当な追加費用を請求されるなど、後にトラブルになる可能性があります。
追加工事が発生する場合とその費用について、見積りの段階で詳しく聞いておきましょう。
家の解体準備は余裕を持って進めよう
ここまで、”家を解体する前に必要な準備と期間”、”解体業者選びのポイント”をご紹介してきました。
家を解体するための準備は、ひとつひとつ順番に手をつけていけば難しくありません。
重要なのは、「余裕をもって準備を進める」ことです。多少のトラブルが万が一起きたとしても、期間に余裕があれば問題なく対応できます。解体前の準備は少なくても2ヶ月以上の期間を設けましょう。
家の解体業者選びで少しでも不安に感じた場合は、この記事でご紹介した”解体業者選びのポイント”をぜひ参考にしてみてください。
東京都目黒区の株式会社上池解体興業(BOCCOS/ボッコス)では、解体工事をフルサポートしております。東京都内を中心に関東エリアにおいて木造家屋などの解体工事を承っており、難しい解体工事の実績も豊富です。また当社では丁寧なサービス対応を心がけておりますので、初めての方でも安心してご利用いただけます。お見積もりは完全無料ですので、当社ホームページに掲載している「電話やメール」からお気軽にお問い合わせください。