株式会社上池解体興業(ボッコス)

解体工事に散水は必須?水を撒く重要性や水道代についてケース別に解説

解体工事に散水は必須?水を撒く重要性や水道代についてケース別に解説

解体工事に散水は必須?水を撒く重要性や水道代についてケース別に解説

 

 

解体工事では、粉じん対策のために「散水」が実施されるケースが一般的です。

とはいえ「散水って何のためにするの?」「散水にかかる水道代って自分で負担しないといけない?」

と、疑問がある方も多いのではないでしょうか。

 

そこで本記事では、解体工事のプロである「株式会社上池解体興業」が、散水に関する以下の情報をまとめて紹介!

 

 

また散水から解体業者を見きわめる方法についても解説するので、参考にしてみてください。

 

 

解体工事の「散水」とは?

 

 

解体工事の「散水」とは、水を撒きながら建物の解体やアスベストの除去をする行為のことです。
特に重機を用いて建物を解体する際には、大量の水を撒きながら壊していきます。

 

散水は養生シートと同様に、近隣住民とのトラブル対策のために重要な工程です。
この章では、
散水の役割や効果、種類について解説します。


 

散水の役割や効果

 

散水の最大の役割は、解体工事中に発生する粉じんの飛散を防止することです。

 

木材やコンクリートを壊す作業にともない、周辺にホコリやチリが大量に飛散してしまうため、作業者や通行人に被害が及びます。そこで解体中に水を撒くことで、粉じんが周辺へ飛び散るのを防ぐことができます。

 

特に、飛散すると人体への悪影響があるアスベストの撤去工事の際は、作業者の安全を守る効果も。散水は薬物を使わなくても粉じんを抑えられる方法として、解体工事では一般的に行われています。


 

散水の種類

 

散水は解体する建物の規模や工事内容によってさまざまです。例えば、解体工事における散水方法には以下のような種類があります。

 

 

小規模な木造住宅の解体工事における散水は「ガラシャワー」と呼ばれる、水を溜めるタンクと発電機、ポンプが一体になった大型散水機を使うのが一般的です。

 

一方で広めの木造住宅や鉄筋コンクリート造のビル・マンションでは、大量の粉じんが発生するため、「ジェットウォッシャー」と呼ばれる重機と一体になった高圧の散水機を使用します。ジェットウォッシャーを使うことで、水で幕を作ることができるため、広範囲にわたる粉じんの飛散を一気に防げます。

 

またブロック塀や物置などの付帯物の解体工事は、粉じんの量が比較的少ないため「常圧のホース」を使用します。アスベストの撤去工事では、広範囲に水を撒ける「スプリンクラー」で除去空間を常に湿潤化する必要があります。このように、それぞれの解体ケースに合わせた散水方法で行います。


 

解体工事で散水がいる・いらないケース

 

 

解体工事では、建物の種類や周辺環境次第によって散水が必要なケースと不要なケースがあります。散水が必要になるケースは、以下の通りです。

 

 

一方で粉じんの飛散が多い解体工事でも、以下のように散水がいらないケースもあります。

 

 

散水が不要なケースはかなり特殊で、一般的な一戸建て住宅の解体工事では散水が必要です。そのため自宅や実家の解体工事で散水が行われていない場合には、悪質な業者の可能性があるため注意してくださいね。

 

 

解体工事の散水に関する規定

 

解体工事の散水においては、仕様書やマニュアルにおいていくつか決まり事が定められています。ここでは、その規定について紹介します。

 

 

建築物解体工事共通仕様書|国土交通省

 

国土交通省による「建築物解体工事共通仕様書」では、散水に関して「ブレーカー、穿孔機、圧砕機等による粉じん発生部には、常時散水を行う」と記載されています

 

ブレーカーや穿孔機、圧砕機とは、それぞれ鉄筋コンクリート造の建物や土間コンクリート・駐車場などのコンクリート製の付帯物を解体する際に使う重機のことです。これらの重機を使う解体工事は特に粉じんが多く飛散するため、常時散水を行う必要があるとされています。

 

そのため、コンクリートでできた建物や付帯物の解体工事を依頼する際には、業者により散水が行われているかしっかりとチェックしましょう。


 

アスベスト関連のマニュアル|環境省

 

アスベスト関連のマニュアルでは、湿潤化する作業部位や散水の方法がアスベストの種類ごとに細かく指定されています。「湿潤化」とは、解体作業前に散水で対象の建材を湿潤な状態にすることに加えて、作業中も切断面へ散水し潤った状態を常に保つことを意味します。

 

マニュアルを遵守するためには、対象建材の湿潤化状況を確認しながら、適切な箇所に適量の散水をし続ける必要があります。アスベストは粉じんのなかでも特に危険性が高いため、業者の対策が不安な場合には直接業者に確認すると良いでしょう。


 

一般・特定粉じんの規定|各地方自治体

 

各地方自治体の条例などでも、一般・特定粉じんに対する散水の規定が定められています

 

例えば、東京都環境局では、一般粉じんに関して「散水設備によって散水が行われていること」と決めています。またアスベストが含まれる特定粉じんについては、「除去する特定建築材料を薬液等により湿潤化すること」と明記されており、東京都で解体を行う業者は各条例の記載内容に従って湿潤化や散水を行わなければなりません。

 

地方自治体によって粉じんの規定は細かく異なるため、地元に詳しい解体業者に依頼すると安心です。


 

ただし散水に関する罰則規定はない

 

国や地方自治体において散水に関する規定は決められていますが、散水を行わなかった工事に対する罰則規定は2023年時点では明記されていません

 

とはいえ、粉じんが飛散した場合には人体への悪影響があるため、罰則あるなしに関係なく業者は散水をするべきといえます。今後、散水に関する罰則規定が定められる可能性もあるため、自分が解体工事を依頼する際は各行政のホームページをチェックするようにしましょう。


 

散水なしの解体工事で起こり得る被害・トラブル例

 

 

ここでは、散水なしの解体工事で起こり得る被害例を紹介します。散水の重要性を理解するためにも、散水がない工事のデメリットを理解しておくことが大事です。想定外のトラブルに巻き込まれないためにも、それぞれチェックしておきましょう。

 

 

近隣宅の洗濯物へのトラブル

 

解体工事で発生した粉じんが風によって飛ばされて、近隣宅の洗濯物へ付着する場合があります。解体工事は1週間以上続くこともあり、毎日外干ししてる洗濯物に付着するとなると、複数の住宅からクレームが入る可能性が高くなります

 

近隣宅の洗濯物に対するトラブルを避けるためは、散水あるなしにかかわらず、事前の近隣住民への挨拶まわりで外干しを控えてもらうように伝えることをおすすめします。

 

関連記事:近隣のアスベスト解体中に洗濯物を干していい?対策や注意点も解説


 

通行人・作業者への被害

 

解体現場と前面道路が近い場合には、通行人にも粉じんの被害が及ぶケースがあります。特に通学道に面している家の解体工事では、子どもへの被害を心配する親からクレームが入る可能性も。

 

また、散水が行われていない解体現場では、作業者が直に大量の粉じんを吸ってしまい、健康被害につながるケースもあります。

 

通行量が多い道路に面している解体工事で散水が行われていない場合や、作業者の粉じん対策が十分でない場合には、速やかに各自治体や消費者センターに相談するようにしましょう。


 

近隣住宅内への被害

 

解体工事で発生する粉じんは粒子が細かいため、近隣住宅にある室外機から住宅内へ入り、住んでいる人が被害に遭ってしまうケースも。また窓を開けている場合にも、短時間で大量の粉じんが室内へ入ってしまうため、クレームが発生する可能性があります。

 

近隣住宅内への被害を最小限にするうえでも、散水が重要です。


 

車・バイクへの被害

 

解体工事中に散水を行わない場合には、外に停めてある車やバイクへの被害も考えられます。散水をしていない場合には、粉塵が大量に飛散し、車が真っ白になってしまうケースも。大切な車を連日汚されてしまった近隣住民から、苦情が発生してしまいます。

 

車やバイクに対しては、業者が専用の養生シートを保有している可能性があるため、近隣宅の乗り物への被害が気になる場合には相談してみてくださいね。


 

解体工事中の水道代は誰が負担する?

 

解体工事中に散水を行う場合は、近くの川や現場事務所などから水道を引いてくるのではなく、解体する家の水道を使いますそのため、解体工事中は散水のための水道代がかかります。

 

ではその水道代は、誰が負担すれば良いのでしょうか?ここでは、水道代の負担先と費用目安を紹介します。


 

基本的に水道代は業者が負担

 

工事中の水道代の負担先については明確に規定があるわけではありませんが、基本的に解体工事の水道代は解体業者が負担します。そのため散水のための水道代も、解体業者が支払います。ただし解体業者のなかには、施主側に水道代の負担を依頼しているケースもあります。

 

少しでも解体費用を安くしたい方は、業者側に負担してもらえないか、しっかりと話し合うようにしましょう。


 

水道代の目安

 

一般的な木造家屋の解体工事にかかる水道代の目安は、「5千~1万円程度」です。散水には大量の水を使ううえに、散水が必要になる重機での解体施工期間は1週間程度と長期にわたるからです。

 

水道代を支払いたくないために水道を止めてしまうと、散水をしてもらえず、近隣住民との大きなトラブルに発展する可能性があります。そのため解体工事中は水道を止めないように注意しましょう。

 

関連記事:家の解体工事で電気や水道は止めるべき?手続きのタイミングと流れ


 

散水で見きわめる解体業者

 

一般的な木造住宅の解体工事において、散水は義務付けられていないため、散水を行わない業者もなかにはいますが、粉じんのトラブルの面を考えると適切ではありません。

 

一方で解体工事で散水をしている業者は、粉じんトラブルをしっかりと考慮できる信頼性の高い業者であるといえます。散水を行っている業者は、日ごろから近隣住民や作業者への安全対策が十分にできている業者が多いからです。

 

そのため、解体に伴うトラブルに対するリスクをなくすうえでは、散水をする業者に依頼すると安心です。

 

関連記事:家の解体業者の損しない選び方!トラブルを避ける方法も解説

 

 

 

【散水以外にも】解体工事の粉じんトラブル対策

 

解体工事で発生する粉じんトラブルに対して、散水以外にも有効な対策方法がいくつかあります。例えば、以下のような対策が業者によって行われます。

 

 

養生シートを建物に覆い被せることで、粉じんが外部へ飛散するのを防ぎます。また一般的な木造住宅の解体工事では養生シートで十分ですが、鉄筋コンクリート造と鉄骨造の建物では大量の粉じんが発生するため、養生シートに加えて建物の外周に養生パネルも設置します。

 

またアスベストの撤去工事では、除去面に残っている粉じんの飛散を防ぐために「粉じん飛散防止処理剤」を散布したり、集塵機で空気中に飛散する粉じんをまとめて集めたりと、徹底してホコリやチリが外部へ飛散することを防ぎます。

 

また近所への挨拶まわりも、粉じんトラブルへの対策として重要です。挨拶まわりでは、周辺の住民に解体工事で迷惑をかける旨を伝えられるため、粉じんに関するクレームを減らせるからです。

 

このように、優良な業者では散水以外にも粉じん対策が徹底して行われます。

 

関連記事:家の解体工事前の挨拶に粗品は必要?失敗しない7つの品物を紹介!

 

 

 

解体工事の散水のことは「解体業者」に相談

 

解体工事の散水のことは、「解体業者」へ相談しましょう。

 

もちろん、ハウスメーカーや不動産会社など、ほかの業者にも散水の相談は可能です。とはいえ、解体が専門でない業者は自社で解体工事を行っていないため、散水の種類や規定について詳しくない可能性があります。また新築建て替えの際に工務店に依頼すると、下請けの解体業者とコミュニケーションを取る機会がなく、散水関連のトラブルが発生してしまう可能性も。

 

一方で解体業者は散水も自社で行っているため、施主の散水に関する疑問に対して的確に教えてくれるでしょう。また粉じん関連の近所トラブルにもしっかり対応できるため、安心して任せられます。

 

そのため粉じんが原因の解体トラブルに巻き込まれないためにも、解体業者へ直接委託し相談することをおすすめします。

 

 

まとめ

 

家屋の解体工事で大量の粉じんが飛ぶ場合や、アスベストの除去工事など危険性が高い粉じんが発生する場合には、散水を行って粉じんの飛散を防ぐ必要があります。散水を行わない工事ではホコリやチリなどが周囲に飛散するため、通行人や作業者、近隣住宅の洗濯物へ被害が及びます。

 

散水なしの解体工事では近隣住民とのトラブルが発生しやすく、施主側も注意する必要があります。そこで粉じん関連のトラブルを回避するためには、解体のプロである「解体業者」への直接委託がおすすめです

 

東京都目黒区の株式会社上池解体興業(BOCCOS/ボッコス)では、解体工事をフルサポートしております。東京都内を中心に関東地域において「木造家屋・空き家・ビル・アパート」などの解体工事を承っており、難しい解体工事の実績も豊富です。また当社では丁寧なサービスを心掛けておりますので、初めての方でも安心してご利用いただけます。お見積もりは無料ですので、Webサイト上の「電話やメール」からお気軽にお問い合わせください。

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