株式会社上池解体興業(ボッコス)

井戸の解体と埋め戻しにかかる費用は?息抜きやお祓いの正しい手順

古い井戸

古い井戸

 

日本の高度経済成長期以降、上水道の普及により、昔ながらの井戸を目にする機会は徐々に減っていきました。しかし、実家や祖父母の家の庭に、長年使われていない古い井戸が残っているという方もいるかもしれません。そのような井戸は、安全面や衛生面で問題を抱えていることが多く、とくに小さなお子様がいるご家庭では事故の危険性が懸念されます。今後井戸を使う予定がないのであれば、解体して埋め戻すことを検討すべきでしょう。

 

本記事では、古い井戸を解体すべき理由から、井戸の解体および埋め戻しの手順、そしてお祓いや息抜きの意味まで、井戸解体に関する情報を解体工事のプロフェッショナルである株式会社上池解体興業(ボッコス/BOCCOS)が詳しくご紹介します。さらに、井戸解体にかかる費用の相場や、古い井戸を活用する方法についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

 

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使われなくなった古い井戸はなぜ解体すべきなのか?

 

 

長年使われていない古い井戸は、放置すればさまざまな問題を引き起こす可能性があります。ここでは、とくに安全面と衛生面の観点から、古い井戸を解体すべき理由を詳しく見ていきましょう。

 

安全上の理由

古い井戸は、構造的に不安定になっていることが多く、事故のリスクが高くなります。井戸側(井戸枠)や井戸蓋が老朽化していれば、人が踏み抜いたり、落下したりする危険性があります。とくに小さな子供がいる家庭では、遊んでいる最中に誤って井戸に落ちてしまうリスクもあるでしょう。

 

また、古い井戸の内部が崩落する可能性もあります。井戸が崩れると、周辺の地面が陥没したり、建物に被害を与えたりする恐れがあります。さらに、井戸の周りの地盤が弱っている場合、陥没の原因になることもあるのです。

 


 

衛生上の理由

古い井戸は動物の死骸などが落下して、水質汚染を引き起こすリスクがあります。井戸の蓋が老朽化していたり、そもそも蓋がなかったりすると、小動物や鳥などが井戸に落ちてしまうことがあるのです。

 

さらに、古い井戸は害虫や動物の住処になることもあります。衛生的でない環境は、ネズミや蛇などの動物を引き寄せ、不衛生な状態を作り出してしまいます。

 

このように、古い井戸は安全面と衛生面において多くのリスクを抱えています。事故を防ぎ、健康被害を避けるためにも、使われなくなった古い井戸は解体することが賢明だといえるでしょう。

 


 

井戸解体時に必要な「お祓い(魂抜き)」と「息抜き」とは?

 

 

井戸を解体する際、単に壊して埋め戻せば良いというわけではありません。井戸はかつて、暮らしに欠かせない生活用水を管理していた場所であり、神聖な場所としても扱われていました。そのため、井戸を埋め戻す際には、事前にお祓いを行う慣習があります。

 

また、実際的な問題として長期間使われていない井戸の底には、ガスが滞留している可能性もあります。そのため、解体および埋め戻しをするにあたっては、十分に注意しながら正しい手順を踏まなければなりません。

 

ここでは、井戸解体前に行うべき「お祓い(魂抜き)」と「息抜き」について紹介します。

 

井戸解体前には「お祓い」を行うのが一般的

家の解体時にお祓いを行うのと同様に、井戸の解体時もお祓いを行います。井戸のお祓いは「井戸埋立清祓(いどうめたてきよはらい)」と呼ばれ、地域の神社やお寺に依頼するのが一般的です。お祓いの手配は、井戸の所有者が行う場合もあれば、解体を請け負う業者が手配することもあります。

 

井戸のお祓いは、井戸の神様(水の神様)などに対して、これまでの水の恵みへの感謝や埋める理由を伝える儀式です。埋立を理由にその後の土地を祟ることなく、元の御座に戻ってもらうという目的があるのです。

 

関連記事:家の解体時のお祓いは自分でできる?流れや注意点も解説 – 株式会社上池解体興業(ボッコス)

 


 

井戸の「息抜き」には2つの目的がある

井戸の息抜きとは、井戸を埋め戻す際に竹や塩化ビニールなどのパイプを井戸の底から立ち上げる作業のことを指します。

 

息抜きについては「井戸の底に溜まるガスや湿気を逃がす」という目的があるとされていますが「神様が外に出られるように」という願いも込められているといわれています。ただし、息抜き作業自体は施工の色が強く、解体業者が工程の一つとして行うのが一般的です(※)。

※息抜き作業はあくまで慣習であり、実際には必要ないとの考えもあります。

 

息抜きに関しては、解体を行う施工業者にお任せするのが良いでしょう。専門家である業者が、適切な方法で息抜きを行ってくれるはずです。

 

以上のように、井戸の解体時には、お祓いと息抜きという2つの重要な作業があります。これらを正しく行うことで、井戸の解体および埋め戻しをスムーズに進めることができるのです。

 


 

井戸の解体および埋め戻しの費用相場

 

 

古い井戸を解体し埋め戻す際には、どのくらいの費用が必要なのでしょうか。ここでは、井戸の解体および埋め戻しにかかる費用の相場について、解体自体にかかる費用とお祓いにかかる費用に分けて説明します。

 

解体自体にかかる費用

井戸側の撤去および埋め戻し作業自体にかかる費用の相場は、一般家庭に多い浅井戸(※)であれば10万円程度です。ただし立地条件や重機の搬入可否などによって金額は異なります。

※浅井戸:手掘りの穴の周りを石材などで補強した井戸の中で深さが10メートル程度の井戸のことです。岩盤層より手前の水脈から水を得ることを目的としており、家庭で利用されている井戸の多くはこの浅井戸です。一方、岩盤層より深く掘り下げた井戸のことを「深井戸」と呼びます。

 

正確な費用を知るためには、まずは無料の現地見積もりを利用してみてください。見積もりとともに解体の流れなども教えてもらえるでしょう。

 


 

お祓いにかかる費用

井戸の解体前に行われるお祓い(魂抜き)には、神社やお寺に納める初穂料が必要です。井戸埋立清祓の場合、初穂料の目安は3万円以上とされています。

 

また、初穂料以外にも、米・酒・塩・水など、井戸の神様に捧げるための品物を用意する必要があります。これらの費用も別途かかることを覚えておきましょう。

 

以上のように、井戸の解体および埋め戻しには、解体自体の費用とお祓いの費用がかかります。費用の総額は、井戸の状況や地域によって異なるため、一概にはいえません。まずは無料の現地見積もりを利用して、正確な費用を把握することが大切です。

 

井戸の解体についてお悩みなら、東京都目黒区の株式会社上池解体興業(ボッコス/BOCCOS)までぜひご相談ください。当社では丁寧なヒアリングを心がけておりますので、法人・個人問わず初めての方にも安心してご利用いただけます。現地調査およびお見積もりは完全無料ですので、当社Webサイトに掲載の「電話・メール・LINE」からお気軽にお問い合わせください。

 

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井戸解体の手順を6つのステップで解説

 

 

井戸を完全に埋め戻すまでの流れを、6つのステップに分けて解説します。一般的な浅井戸であれば、1日で終わる作業となります。

 

STEP1:お祓い(魂抜き)

まず、井戸の解体日時と調整しながら、お祓いの日時を決めます。お祓いは、地域の神社やお寺に依頼するのが一般的ですが、どこに頼めば良いかわからない場合は、解体を行う施工会社に相談してみるのが良いでしょう。

 

お祓いに際しては、神饌(神様に捧げるもの)などの準備が必要になります。当日必要なものを神社やお寺に確認しておきましょう。お祓い自体の所要時間は20〜30分程度です。

 

初穂料の目安は3万円以上ですが、事前に依頼先から初穂料の目安を伝えられた場合は、そちらに従うのが良いでしょう。

 


 

STEP2:水抜きおよび残置物処理

お祓いが終わるとまずは井戸の中をできる限りきれいにします。水が枯れている古井戸であれば、水が溜まっていることはありませんが、雨上がり直後などの場合は、井戸の底に水が溜まっていることがあるため、ポンプなどを使用して吸い出すこともあります。

 

また、井戸の底に残置物があれば回収すべきです。井戸の底が汚いと水質汚染を招く可能性もあるため、しっかりとチェックすることが大切です。

 


 

STEP3:息抜き

息抜きの方法は、施工業者によって異なります。息抜き用のパイプとして、竹の節を抜いたものを立てると、自然に朽ちるため、環境にも良いとされています。

 

一方で、塩化ビニール製のパイプを使うこともありますが、こちらは自然に還るものではありません。井戸の跡地だと示すためにパイプを設置したままにするケースもありますが、跡地の上に新たに住宅などを建てる場合は撤去しなければなりません。

 

息抜き用のパイプの扱いについては、施工業者によっても対応が異なるため、事前に確認しておきましょう。

 


 

STEP4:埋め戻し

息抜き用のパイプを井戸の底から立ち上げたら、ある程度の高さまで土を入れて埋め戻します。地層を意識し、底部分は地下水の流れを阻害しないように、砂利や砕石を用いるのが良いとされています。地表に近い部分には、真砂土やその土地と同種のものを使いましょう。なお、水質汚染や環境汚染につながるようなものを埋め戻し材として使用しないことが大切です。

 


 

STEP5:井戸側の掘り起こし作業

埋め戻しがある程度進んだら、井戸側(井戸枠)を掘り起こします。井戸の種類にもよりますが、人の力では動かすことができないことも多いため、井戸側の撤去にはミニショベルなどの建設機械を使用するのが一般的です。なお、埋め戻しや井戸側の撤去については、施工会社によって手順が違うこともあります。

 


 

STEP6:整地

井戸側が撤去できたら、仕上げの埋め戻し作業を行い、その後、整地作業をして完了となります。先述しましたが、息抜き用のパイプを設置している場合は、埋め戻し後の取り扱い方法について確認しておきましょう。

 


 

井戸解体時の注意点

 

 

井戸を解体する際には、いくつかの重要な注意点があります。ここでは、水質保全への配慮と、専門業者への依頼の必要性について説明します。

 

水質保全に努める

井戸解体時にもっとも注意すべきことは、水質保全など環境への配慮です。とくに、井戸の底にある水脈が生きている場合、埋め戻しに使う土や砂の種類には十分に気を配る必要があります。

 

コンクリートガラなどを使うのではなく、その地盤・地層に適した材料を使用すべきです。地下水を生活用水として利用している地域はまだ多く残っているため、不適切な材料を使用すると、水質汚染につながる恐れがあります。

 

また、近隣住民に迷惑とならないよう、埋め戻しに使う材料や残置物の処理については、しっかりと施工業者に確認することが大切です。井戸解体の影響が周辺環境に及ばないよう、細心の注意を払いましょう。

 


 

井戸の解体は危険が伴うため専門業者に依頼する

井戸の解体および埋め戻しは、一般の方が行うべきではありません。作業には危険が伴い、また建設機械の使用も必要となるため、専門の解体業者に依頼することが重要です。

 

井戸の構造や深さによっては、崩落の危険性もあるため、経験豊富な専門業者でなければ対応が難しいでしょう。また、適切な手順で解体を進めないと、周辺環境に悪影響を及ぼす可能性もあります。

 

安全性と環境保全の両面から考えて、井戸の解体は必ず専門業者に任せるようにしましょう。自分で解体しようとすると、思わぬ事故やトラブルに巻き込まれる恐れがあります。

 


 

井戸の埋め戻しに関するよくある質問

 

 

井戸の解体および埋め戻しを行う際、多くの方が疑問に感じるポイントがあります。ここでは、お祓い(魂抜き)や息抜きの必要性、および古い井戸の有効活用方法について、よくある質問にお答えします。

 

お祓い(魂抜き)や息抜きは必ず行わなければなりませんか?

お祓い(魂抜き)も息抜きも、法的な義務ではありませんが、井戸解体の際にはどちらも行うのが一般的です。施主が実施しない意向であっても、施工会社から実施をお願いされるケースもあるでしょう。

 

ただし、息抜きについては必要ないとの考えもあり、判断が分かれることもあります。たとえば、富山県の「延喜式内 杉原神社」の公式サイトには「結論から申し上げると、井戸の息抜きをされる必要はありません。」との記載があります(参考:延喜式内 杉原神社「井戸埋立清祓」)。

 

お祓いや息抜きの実施については、施工会社と相談しながら、判断するのが良いでしょう。

 


 

古い井戸を有効活用する方法はありませんか?

長期間使われていなかったとしても、水脈が生きている(水が枯れていない)場合は、メンテナンスを行えば井戸として利用できる可能性があります。最近は古民家での暮らしを考えている方などにとって、昔ながらの井戸に一定のニーズがあるようです。そのため、井戸のある土地の売却を考えている場合「あえて井戸を残しておく」ことが、売却を有利に進めるための選択肢の一つになるかもしれません。

 

また、災害時の生活用水確保として、防災用途で井戸を利用できる状態にしておくといったケースもあります。浅井戸の場合、水を飲用に使うことは難しくても、トイレの流し水や洗濯用水として活用できるかもしれません。

 

ただし、水が枯れている井戸に関しては、解体をおすすめします。記事冒頭でも述べたように、安全面と衛生面で井戸を残しておくことには少なからずリスクがあるためです。古い井戸の有効活用については、水脈の状態や井戸の構造などを踏まえて、慎重に判断する必要があります。

 


 

まとめ

本記事では、古い井戸を解体する理由から、井戸の解体および埋め戻しの手順とその費用、そしてお祓いや息抜きの意味まで、井戸解体に関する情報を詳しく解説しました。古くなった井戸の取り扱いに悩む方は本記事を参考に、井戸の解体について検討してみてください。

 

東京都目黒区の株式会社上池解体興業(ボッコス/BOCCOS)では、建物の解体工事を徹底サポートしております。東京都内を中心に関東地域において「空き家・木造住宅・ビル・店舗内装」の解体工事を承っており、豊富な実績があります。本記事で取り扱った井戸の解体についても不明点があればぜひご相談ください。当社では丁寧なヒアリングを心がけておりますので、初めての方でも安心してご利用いただけます。現地調査およびお見積もりは完全無料ですので、当社Webサイトに掲載の「電話・メール・LINE」からお気軽にお問い合わせください。

 

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