家屋解体工事の見積もりの内訳は?費用相場や安く抑えるコツも
家の解体見積もりの内訳は、主に以下の4つに分類されます。
- ・家屋解体に使用する「建物解体費用」
- ・解体で出る廃材を処分するための「廃棄物処理費用」
- ・家以外のものを撤去するための「付帯工事費用」
- ・届出申請に必要な「諸費用」
とはいえ、家の解体工事が初めての方のなかには
「解体の見積もりには何が算出される?」
「見積もりは安くできるの?」
といった疑問がある方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、見積もりの内訳を「建物解体費用・廃棄物処理費用・付帯工事費用・諸費用」の4項目別に紹介します。解体工事のプロである「株式会社上池解体興業」が初めての方向けに「見積もりを安く抑える3つのコツ」についても、わかりやすく責任を持ってご説明しますので、参考にしてみてください。
家解体の見積もり内訳は主に4つ
冒頭でも簡単にお伝えしたように、家解体の見積もり内訳は、以下の4つの項目に分けられます。
- 1.建物解体費用
- 2.廃棄物処理費用
- 3.付帯工事費用
- 4.諸費用
上記のうち、「建物解体費用」と「廃棄物処理費用」で解体見積もり全体の8割以上を占め、残り2割程度が「諸費用」と「付帯工事費用」となります。それぞれの項目における「具体的な内訳と費用相場」について、これから詳しく見ていきましょう。
1.建物解体費用
「建物解体費用」とは、その名のとおり家屋を取り壊すための費用です。「家屋解体費」が主な内訳で、ほかにも交通整備者を含む「人件費」と、解体に必要な「重機手配料」が含まれます。
以下の表にて、「構造別の建物解体費用相場」を確認してみましょう。
構造 | 建物解体費用相場 |
木造 | 3万円〜/坪 |
鉄骨造 | 4万円〜/坪 |
RC造(鉄筋コンクリート造) | 4万円〜/坪 |
一戸建て内装解体 | 5千円〜/㎡ |
上記の表を見るとわかるように、解体する家の「構造や広さ」によって大きく見積もり価格が変わります。
さらに家屋解体費に加え、交通整理費として「1日あたり2万円程」、重機のリース代・運搬費に「4〜10万円程」といった費用もかかるでしょう。
2.廃棄物処理費用
解体工事で発生した廃棄物は、基本的に解体業者が分別から運搬、処分までしなければなりません。そのため、廃材を処分するための費用が「廃棄物処理費用」として見積もりに含まれます。
以下の表にて、「産業廃棄物の種類別に処分費用の相場」を確認してみましょう。
産業廃棄物 | 廃棄物処分費用相場 |
混合廃棄物(基礎コンクリート・瓦・紙くず・金属くずなどが混ざっている廃棄物) | 19,000~24,000円/㎥ |
木くず | 23円/kg |
石膏ボード | 48円/kg |
廃プラスチック | 5,000〜12,500円/㎥ |
レンガ・瓦・ガラス | 20円/kg |
草 | 42円/kg |
特に処分費が比較的高い「石膏ボードやコンクリート」を多く使っている家は、廃棄物処理費用だけでも「20万円」近くかかるケースも。地域や廃材の種類によってかかる単価あたりの値段が大きく違いますので、一度解体業者に聞いてみると良いでしょう。
3.付帯工事費用
「付帯工事費用」は、解体する建物本体以外の撤去工事にかかる費用です。土地の売却や新築建て替え工事を控え更地状態にする必要がある場合には、建物本体だけでなく付帯物の撤去も必要です。
付帯工事例 | 付帯工事費用相場 |
井戸撤去 | 5万円 |
樹木伐採 | 5千〜20万円 |
庭石撤去 | 1〜20万円 |
ブロック塀取り壊し | 3,500円~/㎥ |
室内外の残置物(不用品)運搬処分 | 5〜8万円/t |
上記の表より、土地内に地中埋設物や不用品が多い場合には「20万円以上」かかる場合もあるため、自分で処分できるものがあれば事前に撤去しておくと良いでしょう。
4.諸費用
「諸費用」の内訳は、官公庁への申請費用や近隣住民への粗品代など、解体業者によってさまざまです。
諸費用例 | 諸費用相場 |
近隣対策費(騒音トラブル・挨拶など) | 1万円〜 |
解体関連申請費 | 3万円〜 |
「解体工事届出」や「建物滅失登記申請」など、業者に任せる申請手続きが増えるに応じて、諸費用負担額も上がります。もし諸費用の項目が細かく記載されていない見積書が提示された場合には、どのような経費に用いられるのか聞くようにしましょう。
家解体の見積もりはどうやって行う?流れを紹介
解体見積もりは、どのような手順で提示されるのでしょうか。一般的に家解体の見積もりは、次の3つの流れで行われます。
- 1.解体業者探し
- 2.見積もり依頼
- 3.契約
1.解体業者探し
まず、見積もりを出してもらう「解体業者を探す」ことから始めます。業者のWebサイトに掲載されている「施工事例」や「お客さまの声」など、業者の技術力や人柄がわかる情報を参考にすると良いでしょう。
業者探しは重要な工程であるため「1週間以上」かけるのが理想ですが、時間が限られている場合には「解体工事の一括見積もりサービス」を利用して選ぶ方法もおすすめです。
2.見積もり依頼
いくつか気になる業者に問い合わせをして、解体工事の見積もりを依頼しましょう。見積もりの依頼方法は「電話やメール、LINE」など業者によって異なりますので、各ホームページの案内に従ってください。
スムーズに進めば見積もりの依頼から「1〜2週間程度」で、現地調査に基づいた「見積書」が提示されます。なお見積書の有効期限は「3〜6ヵ月」が一般的ですが、業者によって極端に短いケースもあるため、注意してください。
3.契約
最後に、満足のいく見積もりを提示してもらった「解体業者と契約」をしましょう。
契約の連絡後には、業者の方から「本契約」の案内があります。具体的な施工スケジュールや費用について説明を受けられる最後の機会であるため、あらかじめ相談したいことを準備しておくと良いでしょう。
【面積別】家解体の費用相場
家の解体費用相場は「45〜400万円」です。とはいえ、実際にいくらかかるのか具体的に知りたい方も多いでしょう。以下の表にて「面積別の家解体費用相場」をまとめましたので、参考にしてみてください。
構造 | 20坪 | 30坪 | 50坪 | 80坪 |
木造 | 60万円 | 84万円 | 130万円 | 200万円 |
鉄骨造 | 80万円 | 114万円 | 173.5万円 | 280万円 |
RC造(鉄筋コンクリート造) | 80万円 | 114万円 | 190万円 | 304万円 |
解体費用の相場を知っておくことで、提示された見積もりを適切に判断できるメリットがあります。そのため自宅や実家を解体する前には、上記の表を目安として見積書をチェックすると良いでしょう。
家屋解体の見積もりが高くなる原因5つ
家の解体見積もり金額は、坪数や構造が同じであっても大きく差が出てきます。こちらでは「家解体時の見積もりが高くなる原因」について以下の5つを紹介します。
- 1.重機を搬入しづらい立地条件
- 2.家具や家電製品などの不用品処理を業者に依頼する
- 3.廃材の量が多い
- 4.隣接する建物との距離が近い
- 5.長年放置されてきた古い空き家
1.重機を搬入しづらい立地条件
「重機を搬入しにくい立地条件の家屋解体工事」では、見積もりが大幅に高くなる傾向にあります。
例えば敷地内に階段等の障害物がある場合には重機の搬入が困難であるため、重機で解体する代わりに「手壊し」で解体する場所が増えます。手壊し解体で進めるにともない、工期が延長されるため負担する費用も高額になってしまいます。
また搬入経路が狭い場合や、人通りの多い道路に接している場合には、交通整備を行うための人員を新たに用意する必要があるため追加費用がかかるケースも。
立地条件により高くなるのは仕方ないとはいえ、少しでも見積もりに疑問がある場合には業者に相談してみると良いでしょう。
2.家具や家電製品などの不用品処理を業者に依頼する
大きな家具や家電製品などの不用品処理を解体業者に依頼すると、「廃棄物処分費」として解体見積もりに加算されるため注意してください。
そのため少しでも解体費用を安くしたい場合には、業者に依頼するのではなく自分自身で家財を処分したり買取査定に出すと良いでしょう。
なお自分で家財を処分する方法については、こちらの記事も参考にしてください。
「家屋解体後の廃棄物・不用品は売れるもの?処分方法や高く売るコツも」
3.廃材の量が多い
解体で発生する「廃材」が多いと処理費や運搬費などが余分にかかるため、通常よりも「廃棄物処理費用」が高くなります。そのため雑草や庭木など個人でも処理しやすいものは、なるべく自分で処理することをおすすめします。
また柱やネジ、電線など、場合によっては自分で売る方がお得になる場合もあるため、廃材の処分については業者に相談してみると良いでしょう。
4.隣接する建物との距離が近い
長屋の解体や隣接する建物との距離が近い場合には、解体費用が高くなる可能性があります。理由は、特殊な足場を設置する必要があり、手間とお金がかかるからです。
特に東京都内の住宅は近隣との距離が近くなりがち。建物自体以外に立地状況も費用加算の要因となるため、注意してください。
5.長年放置されてきた古い空き家
長年放置されてきた古い空き家は倒壊する可能性が高く、解体にともない周辺や作業員の安全を確保する必要があります。そのため安全性を重視した工法の選択や、余裕を持った工期スケジュールを計画する必要が出てくるため、解体費用が大幅に高くなることも。
また1975年以前に建てられた古い家のなかには、有害物質の「アスベスト」が使われているものも珍しくありません。アスベストが使用されている家の解体前には、「専門の作業員によるアスベストの除去作業」が工程に追加されるため「おおよそ1〜8万円」の費用が別途加算されます。
築年数の古い空き家の解体は倒壊の危険性やアスベストが原因で、通常と比較してかなり費用が高くなる傾向にあります。そのため「住宅ローンや自治体独自の補助金制度」を活用するのも、一つの方法としておすすめです。
家屋解体の見積もりを安く抑える3つのコツ
見積もりを依頼する前に、少し工夫をすることで相場よりも低くなるケースがあります。こちらでは「家解体時の見積もりを安くするコツ」について、以下の3つを紹介します。
- 1.業者の繁忙期・天候不順になりやすい時期を避ける
- 2.複数の業者の見積もりを比較する
- 3.ゴミや家財は基本的に自分で処分する
解体費用の負担を少しでも軽減したい方は、それぞれ参考にしてみてください。
1.業者の繁忙期・天候不順になりやすい時期を避ける
一般的に業者の繁忙期である「12〜3月」は、人件費がかかり費用が割高になる傾向があります。また台風や雪など天候不順になりやすい時期には、工期延長が発生しやすくなるため追加費用が余分にかかってしまうケースも。
そのため解体工事を依頼する際には、業者の繁忙期かつ天候が不安定な時期を避けた「3〜5月・9〜11月」がおすすめです。
2.複数の業者の見積もりを比較する
解体見積もりを検討する際には、1社に絞るのではなく「複数の業者の見積もりを比較」することもポイントの一つとして挙げられます。1社だけで決めてしまうと高額な見積もりを提示されても気付けず、終わってから後悔する可能性も。
業者ごとで工法の選択や人員数が違うため、解体費用も業者によってバラツキがあります。そのため相対的に解体費用が安い業者と契約するためには、必ず2社以上に見積もりを依頼すると良いでしょう。
3.ゴミや家財は基本的に自分で処分する
見積もりを安くするうえで、家屋解体工事前に「家の中のゴミや家財を自分で処分」することも大切です。机や椅子などのように木製の家具であれば無料で処分してもらえるものもありますが、基本的に業者に家財の処分を依頼すると割り増しされた料金が請求されるため注意してください。
解体とともに処分してもらえる木材や木製家財、業者の自主回収で割引対象となるもの以外は、できるだけ自分で処分しましょう。
家の解体費用を抑えたいなら解体業者への委託がおすすめ
家の解体費用を抑えたいなら、解体業者への直接委託がおすすめです。
もちろん、建設業者や工務店、不動産会社など、ほかの業者にも解体を依頼できます。とはいえ解体専門でない業者に依頼すると、下請け業者に委託するため紹介料や仲介料が解体見積もりに上乗せされる可能性も。
一方で解体業者に直接依頼する場合には、仲介料が発生しないうえに、見積もりの悩みや疑問もしっかりと相談することができます。
そのため家屋解体工事の費用を少しでも抑えるためには、解体業者へ直接依頼すると良いでしょう。
まとめ
家屋解体の見積もりには、「建物解体費用・廃棄物処理費用・諸費用・付帯工事費用」の4つが含まれます。
建物解体費用と廃棄物処理費が主な内訳ですが、書類手続きを業者にすべて依頼する場合や、建物以外のものも解体する場合には諸費用と付帯工事費用も高くなります。
また解体費用を安くしたい方は、「建築会社やリフォーム会社」など解体のプロではない業者に依頼するのではなく、「解体業者」への直接委託がおすすめです。
東京都目黒区の株式会社上池解体興業(BOCCOS/ボッコス)では、解体工事をフルサポートしております。東京都内を中心に関東地域において「木造住宅・マンション・アパート・店舗内装」などの解体工事を承っており、難しい解体工事の実績も豊富です。また当社では丁寧なヒアリングを心掛けておりますので、初めての方でも安心してご利用いただけます。お見積もりは無料ですので、「電話・メール・LINE」からお気軽にお問い合わせください。
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