「解体業者って怖い…」と不安を感じる人は少なくありません。
インターネットで目にする強引な営業、高額請求などのトラブル事例を見ると、初めての解体工事に不安を感じるのも当然です。
この記事では、解体工事でよくあるトラブルと対応策についてわかりやすく解説します。安心して解体工事を進めるためのヒントとなるため、ぜひ参考にしてみてください。
解体業者は怖い?よくある解体トラブルと対応策
解体工事では、さまざまな解体トラブルに見舞われます。ここでは、よくあるトラブル事例と対応策をご紹介します。
トラブル①近隣住民からのクレーム
解体工事では、近隣住民からのクレームが発生しやすいです。
なぜなら、騒音や振動、粉塵の発生、通行の妨げなど日常生活に影響を与える要素が多いため、住民のストレスをためやすいためです。とくに説明が不十分なまま解体工事を始めると「何の連絡もない」「配慮がない」などの不信感につながり、近隣トラブルへ発展しやすくなります。
例えば、近隣挨拶をせずに着工し、洗濯物に粉塵が付着してクレームに発展したケースがあります。また、解体工事の振動によって家が揺れたことに対し「損害賠償を請求された」という事例もあります。
解体工事のせいで揺れるクレームは非常に多いため気をつけてください。家が揺れることでの近隣トラブルについて詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。
関連記事:『近隣の解体工事のせいで家が揺れる!相談先やトラブル対策方法を紹介』
対応策
近隣住民への事前の説明、粉塵・騒音対策を徹底することでクレームを抑制できます。近隣住民は何がいつ起きるのか分からないことに対して不安や不満を感じます。誠意ある対応を心がければ、多くの人は納得してくれるものです。
<具体的な対応>
- ・解体工事前の挨拶周り
- ・養生シートや散水の徹底
- ・解体工事時間の配慮
「気づかいのある対応」と「対策」を実践するだけで、多くのトラブルは未然に防げます。信頼できる解体業者なら、これらを当たり前のように行ってくれます。
近隣住民の挨拶方法について詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。
関連記事:『解体工事前に近隣挨拶すべき?マナーや粗品代・トラブル対策を解説』
トラブル②工事の遅延や中止
解体工事の遅延や中止はスケジュール全体に影響を及ぼします。そのため、トラブルを防ぎたい場合は進行管理を行いましょう。
業者の都合で工事が止まったりすると、建て替えや土地売却の計画にもズレが生じてしまいます。天候や追加工事の発生など不可抗力の要素もありますが、多くは準備不足や連絡不足によるものです。
「2週間で終わると言われたのに、1か月以上かかった」「工事中に解体業者と連絡が取れなくなった」といった声もあります。着工時に工程表の提示がなく、途中経過の報告もないまま作業が止まっていたというケースもあります。
対応策
工事の遅延や中止を防ぐために、契約前の工程確認と業者との情報共有が大切です。
「スケジュールよりも早く終わります」と言われた場合でも、日数を確認しておきましょう。作業日程が明記された工程表があれば、遅延リスクを見える化できます。更地引渡しの期限や建築工事の着手日など動かせない日を共有しておくことで、解体業者側も調整しやすくなります。
家の解体スケジュールについて詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。
関連記事:『家の解体工事スケジュールは?全体の流れやかかる日数の目安を解説』
トラブル③見積りと請求額が違う
見積もりと請求額が大きく違うというトラブルは、解体工事でよく見られるトラブルです。
契約前の確認が不十分だと、後から高額な請求をされることもあります。
「一式」としか書かれていない見積書や、口頭だけの説明では追加費用が発生したときに納得できず、トラブルに発展しやすくなります。
地中埋設物の発見や残置物処理など、追加費用の発生リスクを事前に伝えない業者も少なくありません。例えば「〇〇円でやります」と言われて契約したのに、「残置物の処理費用が別途かかります」「地中からコンクリートが出てきたので追加費用を請求させて頂きます」と言われ、見積もりの2倍近く請求されたケースもあります。
対応策
見積もりと請求額のズレを防ぐには、「総額明記の見積書」と「内訳」の確認が不可欠です。
本体工事費・残置物撤去・養生・重機費・諸経費など、すべて含めた金額を確認しましょう。地中埋設物の撤去工事など、追加作業の可能性はあるのか聞いておくと安心できます。
追加費用トラブルを避けるための見積もりの注意点を知りたい方は、下記の記事をお読みください。
関連記事:『解体工事で追加費用が発生するケースと事前対策をご紹介!見積もり時の注意点とは?』
トラブル④工事の仕上がりが雑
解体工事が終わったと思ったら、地中埋設物が放置されたり整地が不完全で仕上がりが雑だったりするケースがあります。
解体工事は「壊して終わり」ではなく、土地を建築や売却できる状態に整えるところまでが業務範囲です。しかし、解体業者によっては最小限の作業しかやらない、作業内容の認識が食い違っていたというケースが発生しています。
例えば、「整地と聞いていたのに凸凹したままの地面が残されていた」「地中から基礎のコンクリートや廃材が出てきた」などの事例があります。そのまま放置すると、建築時に追加費用が発生したり、土地売却時のトラブルに発展したりするため注意しましょう。
対応策
仕上がりに関するトラブルを防ぐためには「どこまでを工事範囲とするか」を事前に契約書に明記することが大切です。
「整地」と書かれていても、業者によって仕上がりの基準が異なります。
また、地中埋設物の撤去などは、明記されていない場合は作業対象外とされてしまうこともあります。
書面に残しておかないと、言った言わないトラブルに発展するため「整地後は砂利を均す」「地中埋設物は可能な限り撤去」など、希望する仕上がりを具体的に決めておきましょう。
更地と整地について詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。
関連記事:『更地と整地の違いは?目的や費用相場、選び方まで解説!』
トラブル⑤解体範囲のミス
建物の一部が残されたり、逆に壊してはいけない部分が取り壊されたりと工事範囲の認識違いによる工事ミスが発生することがあります。
建物全体だけでなく、カーポートや塀、樹木などの附帯物も対象となりますが、解体すべきか認識ミスが起こりやすくなります。
とくに、図面と現場の状況にズレがある場合は要注意です。
たとえば、「敷地内の古い倉庫は残しておきたかったのに、重機で取り壊されてしまった」という事例や、逆に「古井戸の撤去をお願いしたはずなのに残された」という事例があります。
対応策
解体範囲の誤解や行き違いを防ぐには、「どこを壊す・壊さないか」を明確にしておくことが重要です。
口頭だけの説明では解釈に差が生じやすく、結果として「頼んでいない部分が壊された」「撤去してほしい部分が残された」といったトラブルに発展します。
とくに建物以外の構造物(塀、樹木、倉庫など)は見落とされやすいポイントです。敷地図や現地写真に「壊す」「残す」のラベルを書き込むことで共有できます。建物だけでなく、外構・付帯物まで具体的に記載しましょう。
トラブル⑥ 無許可業者との契約
建設業許可を持たない業者に解体工事を依頼すると、法的トラブルにリスクが高くなります。
解体工事は「建設業法」や「廃棄物処理法」などの法律に基づく業務であり、原則として都道府県知事や国土交通大臣の許可を受けた業者しか行えません。
無許可業者は、違法な廃棄物処理や手抜き工事を行う可能性があり、施主が行政処分や損害賠償を負うリスクもあります。
たとえば、無許可業者に依頼したところ「廃材を不法投棄されて行政指導が入り施主が責任を問われた」という事例があります。また、「産業廃棄物の処分ルートが不明確で、後から処理費用を二重請求された」といった事例もあるため注意しましょう。
無許可の解体工事の罰則について詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。
関連記事:『無許可の解体工事は罰則を受ける!施主の責任と業者の見極め方とは』
対応策
信頼できる業者かどうかを見極めるために、「許可証」と「実績」の確認をしましょう。
無許可業者に依頼すると、違法行為に加担してしまう可能性があります。
行政処分や罰則の対象になるだけでなく、廃棄物の不法投棄や解体ミスなど、さまざまなトラブルに巻き込まれるリスクも高まります。「解体工事業」の許可番号が明記されているか公式ホームページで確認しましょう。
解体工事トラブルをより詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。
関連記事:『解体工事でよくあるトラブル11選!避ける方法や相談先を紹介』
怖いとは無縁!信頼できる解体業者の見極め方
信頼できる解体業者を見極めるためには、いくつかの重要なチェックポイントがあります。
見積書の透明性がある
信頼できる解体業者は、見積書の内容が明確で内訳が細かく記載されています。料金の根拠がわかり、安心して依頼することができます。
たとえば、優良な業者であれば「解体工事費」「重機回送費」「養生費」「廃材処分費」など、項目の金額が記載されており、追加費用も事前に説明してくれるのが特徴です。
見積書のチェック項目について詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。
関連記事:『解体工事の見積もり総まとめ!チェック項目や事例をわかりやすく解説』
丁寧な説明とヒアリングがある
信頼できる解体業者は、依頼者の不安や疑問に丁寧に対応してくれて最適な提案をしてくれます。
しっかりとヒアリングを行い、説明責任を果たしてくれる姿勢は誠実な業者の証です。「どういった作業が必要か」「追加費用が発生する可能性があるか」などを、専門用語を使わずに分かりやすく説明してくれて安心できるでしょう。
営業許可や保険加入を確認できる
信頼できる解体業者かどうかを見極めるために「建設業許可」と「保険加入の有無」を必ず確認しましょう。
建設業許可(解体工事業)を持っている業者は、一定の技術力と法令遵守の姿勢がある証拠です。
さらに、損害賠償保険や労災保険に加入していれば、万が一の事故や第三者への損害にも対応してもらえます。これらの情報は、名刺や見積書、ホームページに記載されていることが多いです。また、書面で提示を求めることもできます。そのため、営業許可や保険加入を確認しましょう。
クチコミや紹介実績が豊富
安心して任せられる解体業者は、良質なクチコミや過去の施工実績を多く持っています。業者のホームページや営業トークだけでは、本当の対応力や施工の質は判断しにくいものです。
実際にその業者を利用した人の声や、具体的な実績が確認できれば「この解体業者なら工事を任せても大丈夫」という安心することができるでしょう。
たとえば、Googleマップやポータルサイトに「対応が丁寧だった」「トラブルなく完了した」といった具体的なコメントが掲載されている業者は、対応力や信頼性が高い傾向にあります。そのため、解体工事を依頼する前にGoogleマップの口コミを確認してみましょう。
Google口コミで評価が高い解体業者を探したい方は、下記の記事をお読みください。
関連記事:『【日本全国版】解体工事業者ランキング!Google口コミ高評価を厳選』
まとめ
解体工事にまつわる「怖い話」は、事前の確認不足や業者選びの失敗によって起こるトラブルからくるものです。
しかし、見積書の明確さや丁寧な説明、許可や保険の有無を確認するなど、基本的なポイントを押さえておけば、トラブルは未然に防げます。
また、複数社からの見積もり比較や口コミの確認など、事前の情報収集も非常に重要です。価格だけでなく、対応の誠実さや信頼性まで含めて判断することで、後悔のない解体工事ができます。
不安な点はそのままにせず、納得できるまで確認する姿勢が、安心・安全な解体工事の第一歩です。この記事を参考にしながら、ぜひ解体工事トラブルの対策をしてみてください。もし、解体工事で気になることがあれば、上池解体興業までお気軽にお問い合わせ頂ければ幸いです。