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解体工事で防音シートは必要?必要性やトラブル防止のポイントをわかりやすく解説


解体工事で防音シート

解体工事の騒音や振動等が原因で近隣住民からクレームが寄せられてしまうことがあります。とくに住宅密集地では、近隣住民に配慮しながら解体工事を行わなければなりません。そのため、防音シートが取り付けなければならない場合があります。

 

しかし、解体業者により対応方法が異なり、防音シートを使用しないケースも多々あります。なぜなら、不必要に防音シートを取り付けると解体費用が上がってしまうためです。このような背景があるため、依頼者側は近隣トラブルを起こさないためにも正しい知識を身につけておきましょう。

 

今回は解体工事で防音シートを取り付けるべきかどうかについて詳しく解説します。

 

 

防音シートとは

防音シートとは

防音シートとはゴムや合成樹脂、鉄粉など音を吸収する素材で作られているシートです。音を遮断し、騒音や振動を軽減する効果を持ちます。また養生シート同様に粉塵の飛散を防ぐ効果もあるため、住宅密集地の解体工事で主に利用されています。

 

 

防音シートと養生シートの違い

 

防音シート養生シート
目的音の吸収・遮断

建物の保護

建物の保護
使用場面大規模工事

住宅密集地の現場

隣地と距離がある現場
素材ゴムや合成樹脂、鉄粉ターポリンやビニール
効果騒音や振動の軽減

粉塵の防止

粉塵の防止
費用約2,000~5,000円/㎡約1,500~2,000円/㎡
外観厚手

黒やグレーの無地

「防音」と印字

ブルーやホワイト

通気性のある穴が特徴

※防音シートや養生シートの費用は目安です。詳細の金額について詳しく知りたい方は解体業者へお問い合わせください。

 

 

防音シートも養生シートも保護資材ですが「目的」「使用場面」「価格」が違います。

 

 

防音シートは住宅密集地で解体工事する際に騒音を抑制するためのシートです。黒やグレーの厚手の生地で防音と印字されています。近隣住民に騒音や振動で迷惑をかけないようにするために使用します。防音シートの価格は約2,000~5,000円/㎡。養生シートと比較すると価格が高くなりますが、住宅密集地の工事では近隣クレーム対策として使用されます。

 

 

一方で養生シートは、粉塵被害を抑制するためのシートです。ブルーやホワイトが多く、通気性のため小さな穴が空いていることが大きな特徴です。養生シートの価格は約1,500~2,000円/㎡。防音シートと比較すると安価な価格が魅力となっています。このような違いがあるため、解体現場の状況に合ったものを選ぶことが大切です。

 

 

粉塵被害について知りたい方は、下記の記事をお読みください。
関連記事:『粉塵とは?解体工事で注意したいトラブルと対策方法

 

 

解体工事で防音シートは取り付けてくれる?

解体工事で防音シートは取り付けてくれる?

解体業者により考え方は変わり、中には養生シートを取り付けない業者も存在します。

 

一般的には、解体工事では養生シートが使用されて、防音シートはオプションとなっているケースが多いです。住宅密集地での解体工事など近隣への配慮が求められる場合は、見積書の提出時に提案してくれます。そのため、見積書の内訳を確認してみてください。もし、本当に防音シートを取り付けなくても問題ないのか気になる場合は解体業者に気軽に尋ねてみてください。

 

 

先ほどもお伝えしまたが、防音シートは必ず取り付けるべきものではありません。都市部や住宅密集地での解体工事では防音シートを付けるのが無難ですが、不必要な場合だとコストが上がり施主様の負担が大きくなるだけです。そのため、解体現場の状況次第で必要なのか不要なのか判断することが大切です。

 

 

養生シートを取り付けない行為が違法ではなのか気になる方は、下記の記事をお読みください。
関連記事:『養生シートなしの解体工事は違法?対策方法を解体のプロが解説!

 

 

解体工事で防音シートは必要?

住宅密集地などクレームリスクがある場合を除き、基本的には防音シートは不要です。なぜなら、騒音規制法や振動規制法といった法律で最大の音が定められているためです。
これらの法律では「騒音」「振動の大きさ」「作業時間帯」「作業日数」「曜日」の基準が設けられており、ルールが守られない場合は、自治体に相談すれば勧告を出してもらえます。

 

騒音の基準値は85デシベル、振動は75デシベルまでとされており、数値を超えると是正措置を求めることができます。近隣住民にこのような権利があるため、必ず防音シートの設置が必要とは言い切れません。

 

 

騒音規制法と振動規制法

規制内容1号区域の基準2号区域の基準
敷地境界の最大基準値騒音:85デシベル

振動:75デシベル

騒音:85デシベル

振動:75デシベル

作業可能な時間帯午前7時~午後7時午前6時~午後10時
1日の最大作業時間10時間以内14時間以内
連続作業可能日数最大6日間連続最大6日間連続
作業ができる曜日日曜・祝日を除く平日日曜・祝日を除く平日

 

 

 

解体工事で騒音トラブルが発生したらどうなる?

都心部の大規模工事や住宅密集地の解体工事以外は、基本的には防音シートは不要だとお伝えしましたが、騒音トラブルが発生すると、どのような被害が及ぶかも確認しておきましょう。

 

 

近隣住民からクレームがくる

解体工事で騒音や振動が発生すると、近隣住民からクレームが寄せられることがあります。とくに「朝早くから解体工事がうるさい」「音がうるさくてテレビの音が聞こえない」「子どもが昼寝できない」などのクレームが多いです。このような近隣住民のクレームは、解体業者だけでなく依頼者に伝えられることも珍しくありません。

 

近隣住民がクレームを伝えているのに改善されなければ、関係が悪化して今後の生活に悪影響が出てしまいます。そのため、近隣クレームが発生したら速やかに対応できる体制を整えておくことが大切です。

 

騒音や振動トラブルについて詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。
関連記事:『解体工事の騒音がうるさい!苦情の相談先や自分でできる対処法とは
関連記事:『近隣の解体工事のせいで家が揺れる!相談先やトラブル対策方法を紹介

 

 

その場に住みづらくなる

近隣住民の方とは、ゴミ捨て、町内会、子どもの登下校などコミュニティで関わります。日常的に顔を合わせる機会が多いため、最初の印象がとても大切になります。それにも関わらず、解体工事を行う前に近隣挨拶を怠り、騒音や振動で不快な思いをさせてしまうと「あの家のせいでずっとうるさかった」「挨拶もなく解体工事が始まった」といった悪い印象を持たれてしまいかねません。

 

新築住宅を建てた後に近隣住民と仲良くなれず、その場に住みづらくなってしまうこともあります。そのため、近隣住民の方との関係を大切にしたい方は、近隣挨拶することをおすすめします。

 

 

解体工事が中断される恐れがある

騒音が原因でクレームが入り、自治体の窓口まで相談が入った場合は工事が一時的に中断される恐れがあります。なぜなら、騒音規制法や振動規制法に基づいて行政の立ち入り調査が行われて状況次第では勧告が出される恐れがあるためです。

 

勧告を受けた業者は作業方法の見直しを行うまで、解体工事が行えません。その結果、予定していたスケジュールが大幅に遅れたり、新築工事などに支障が出たりします。新築工事の着工が遅れて完成時期もずれ込む可能性があります。施主側のスケジュール管理不足で新築工事に支障が出た場合は、追加料金が請求されてしまうことも珍しくありません。このようなトラブルを防ぐためにも、近隣トラブルが発生しないように注意しましょう。

 

 

解体工事で騒音トラブルを防ぐ方法

解体工事で騒音トラブルを防ぐ方法

解体工事の騒音トラブルは深刻な問題を招く恐れがあるため、施主側でもトラブルを防ぐ方法を理解しておくことをおすすめします。ここでは、施主側で行える騒音トラブルを防ぐ方法をご紹介します。

 

 

防音シートを使用する必要がないかを確認する

解体工事を依頼する際に、防音シートが必要かどうかを確認することが大切です。契約前に「防音シートを使用した方がよいですか?」「近隣住民の方に迷惑はかからないですか?」と気になることを質問してみましょう。

 

信頼できる解体業者は、防音シートの有無と理由を詳しく説明してくれるはずです。例えば、防音シートを使用しない場合でも「音や振動が出にくい解体機材を用いるため使用しません」「騒音規制法や振動規制法に沿って対応します」など、納得できる回答がもらえるはずです。このように、お客様の質問に対して回答してくれる信頼できる解体業者を選ぶとトラブルを防ぐことができます。

 

 

作業日数と作業時間を確認する

解体工事を依頼する際は、作業日数と作業時間を確認しておくことも大切です。騒音によるクレームは、いつ・どれくらい騒音が発生するかによって左右されます。たとえば、早朝から夕方まで長時間作業が続く場合や、土日や祝日に工事が行われる場合、近隣住民は強いストレスを感じてしまいます。

 

そのため、依頼者側で解体業者に対して、「解体工事は何日間かかるのか」「解体作業時間帯は何時から何時までか」「日曜日や祝日の解体作業はあるのか」といったことを必ず把握しておきましょう。

 

 

解体業者と近隣住民に挨拶する

解体工事をスムーズに進めるためには、近隣挨拶がとても大切です。騒音や振動、粉塵など周囲に影響を与えることは避けられないため、事前にきちんと説明し理解を得ておきましょう。

 

基本的に解体業者が近隣挨拶を行ってくれます。しかし、依頼者が一緒に挨拶することで、誠意と責任感を伝えることができ住民の安心感も高まります。

「ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします」「ご協力、ご理解ありがとうございます。」という一言があるだけで、印象は大きく変わるものです。万が一トラブルが発生しても、冷静に話し合える関係性が築いておくためにも、解体業者と挨拶日を決めて挨拶しておくことをおすすめします。

 

 

近隣挨拶の流れについて詳しく知りたい方は、下記の記事を読んでみてください。
関連記事:『解体工事前に近隣挨拶すべき?マナーや粗品代・トラブル対策を解説

 

 

解体工事の案内文を配布する

解体工事の開始前に解体工事の案内文を配布することも大切です。あらかじめ、解体工事の内容を伝えることで、住民の不安や不満を軽減し、トラブルを防ぐことができます。そのため、以下の情報を記載した案内文を配布しましょう。

 

<案内文に記載すべきこと>

  • 工事の実施期間
  • 作業時間帯
  • 解体作業で発生する可能性のある騒音や振動、粉塵についての説明
  • 解体工事に関する配慮内容
  • 解体業者名
  • 解体工事現場の責任者の氏名・連絡先
  • 施主の氏名

 

案内文は、工事開始の1週間ほど前を目安に住民に直接手渡すか、ポスト投函で配布するのが一般的です。

 

 

騒音トラブル発生時に対応してもらう責任者の連絡先を聞く

万が一トラブルが発生した場合、誰が対応するのかを明確にしておくと安心できます。

とくに、騒音や振動によって近隣住民から苦情が入ったときには、どれだけ迅速に対応してくれるかが信頼関係に影響を及ぼします。そのため、現場責任者の氏名と連絡先を確認しておき、トラブルが発生した際には迅速に対応してもらいましょう。

 

また、現場責任者が休暇を取得している際の代理の方の連絡先も聞いておくことをおすすめします。さらに責任の所在を明確にしておき、問い合わせに対応できる体制を整えておくことで近隣住民に安心感を与えることができます。

 

 

まとめ

解体工事における騒音対策に防音シートが使用されることがありますが、不必要に使用すると解体費用が高くなります。そのため、解体業者に現場に合った方法を提案してもらうことが大切です。

 

 

また施主側の工夫次第でも近隣トラブルは防げます。解体工事のスケジュールを確認しておいたり、近隣住民への挨拶や案内文の配布、連絡体制の整備など行うことでトラブルを防ぐことができます。そのため、この記事でご紹介したことを取り入れてみてください。

 

解体工事は、近隣住民との関係性に大きな影響を及ぼすものです。関係が悪化すると将来住みにくくなるため、解体業者に近隣住民に配慮してもらい工事を行ってもらいましょう。

 

解体工事に少しでも不安を抱えている方は、一人で悩まずに上池解体興業(ボッコス)までお気軽にご相談ください。弊社にご相談頂ければ、現場に最適な解体方法をご提案させていただきます。見積もりまでは完全無料のため、ぜひお問い合わせください。

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