家の解体は自分でもできる?必要な手続きや費用を徹底解説!
「家は自分で解体できる?」「免許や手続きは必要?」と悩んでいませんか?
結論から言うと、個人での解体作業には免許がいらないので自分でもできます。
しかし自分での解体には注意点やデメリットも多いです。
そのためこの記事では、解体専門業者である株式会社上池解体興業が、自分で解体する際における準備や流れ、注意点などを解説します。アスベストの処理など、知らないと罰せられたり命に関わる事故につながるリスクもあるため、確認しておきましょう。
また、自分での解体にかかる費用も紹介します。
コストを削減するために自分での解体を検討している方は、参考にしてみてください。
家は自分でも解体できる
結論から言うと、家の解体は自分でもできます。
解体工事を事業として請け負う場合には建設業許可が必要なものの、個人で行う際には許可や免許は不要です。しかしこれは、あくまでもルール上の話。解体工事には専門的な知識や技術が欠かせません。そのため、解体工事の専門業者に任せるのが一般的です。
また、アスベストを含む住宅の解体工事などの特殊なケースでは、免許や許可が必要です。
自分では解体できないため、専門業者に依頼しましょう。
重機の免許が必要
住宅全体を解体するには、取り壊す重機が必要です。
免許を持っていない方は、取得のための時間とコストがかかります。
一般的な工事に使用する重機の運転は、「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」の受講が必要。講義は最大6日間(38時間)で、10万円程度の費用がかかります。
また、解体工事用の重機の運転には、「整地・運搬・積込み用及び掘削用」を修了したうえで、「車両系建設機械(解体用)運転技能講習」の受講が必要。1日(5時間)で修了するものの、30,000円程度の費用がかかります。
自分で家を解体するための5つの準備
家をスムーズに解体するには、万全な準備が欠かせません。準備を怠ると罰則を課されたり、近隣トラブルを招いたりするため、気をつけましょう。ここからは自分で家を解体するときの5つの準備を紹介します。
- 1.アスベスト調査会社に依頼する
- 2.各種手続きを行う
- 3.ライフラインを停止する
- 4.道具や重機を手配する
- 5.近隣挨拶
1.アスベスト調査会社に依頼する
アスベストを含む家の解体工事は、自分ではできません。
アスベストとは、1975年まで使われていた繊維状の鉱物です。
人体に影響をおよぼすことがわかっており、2021年から解体工事前のアスベスト調査が義務付けられました。
アスベストを含む住宅を勝手に解体してしまうと、罰則を課されることがあります。そのため実家の解体など古い建物を取り壊す際は、まずは調査会社に依頼してアスベストの有無を確認してもらいましょう。アスベストが見つかった場合は、アスベスト解体工事に対応している専門業者への依頼が必要です。
2.各種手続きを行う
解体工事では、役所や警察署への届出が必要です。
たとえば建設リサイクル法にもとづいた「解体工事届出」は、着工7日前までに自治体への提出が義務付けられています。また、重機を使用するための「道路使用許可」と「道路占有許可」は、着工14日前までに警察署に申請が必要です。
それぞれの手続きでは、申請に必要な書類が異なります。書類の取得まで数日かかることもあるため、余裕を持ってスケジュールを立てておきましょう。
3.ライフラインを停止する
解体時に電気配線などが残っているとトラブルにつながります。着工までに、電気・ガス・電話・テレビ・インターネット回線などのライフラインを停止しましょう。
一方で、水道は止めずに残しておく必要があります。これは、解体時に粉塵が舞わないように、水を撒きながら作業するため。ただし、水道局によっては解体前に一度連絡が必要なこともあるため、ホームページなどで確認しておきましょう。
4.道具や重機を手配する
解体には、専用の道具や重機が欠かせません。以下のような道具を、着工までに揃えておきましょう。
- ・ハンマー
- ・のこぎり
- ・ドライバー
- ・ヘルメット
- ・グローブ
- ・バール
- ・ブルーシートなど
道具は購入、重機はレンタルがおすすめです。
個人向けに重機をレンタルしている会社は多くないので、余裕を持って探しておきましょう。
5.近隣挨拶
着工前には、必ず近隣の方に挨拶に伺いましょう。
解体工事では、振動や粉塵が避けられません。隣人のリラックスタイムを妨げてしまったり、洗濯物を汚してしまったりすると、トラブルにつながります。事前に施工内容や期日、想定される影響などを説明して、理解してもらうことが大切です。
挨拶に行く範囲には特に決まりはありませんが、最低でも両隣、裏、向かいの家には挨拶しておくと安心です。ただし、自治体によっては近隣挨拶の方法が定められていることがあります。標識の設置や報告書の提出が必要な自治体もあるため、確認しておきましょう。
自分で家を解体する流れ
アスベスト調査や重機手配に問題がなければ、スケジュールを立てて解体をはじめましょう。ただし解体は、手順を間違えると事故やトラブルにつながります。そのためここからは、一般的な解体の手順を紹介します。
- 1.足場と養生の設置
- 2.内装の解体
- 3.建物本体の解体
- 4.廃棄物処理
- 5.建物滅失登記
1.足場と養生の設置
建物全体を解体するには高所作業が必要なため、足場の設置が必要です。
足場の組み立ては免許が必要なので、専門業者に依頼しましょう。
また、足場の周囲に養生シートを設置することで、騒音や粉塵を低減できます。
近隣トラブルを避けるために設置するのが賢明です。
2.内装の解体
まずは家の中に残った家具や家電を、以下の方法で処分しましょう。
- ・一般ごみ
- ・粗大ごみ
- ・リサイクルショップ
- ・フリマアプリ
- ・不用品回収業者など
その後、壁や床、扉などの内装材を解体していきます。このとき、柱や梁を壊すと住宅の耐久性が著しく低下して、倒壊のリスクが高まります。まずは壁紙や床材などを剥がし、柱の配置などを確認することが大切です。
また、費用節約などを理由に知識なしで解体する場合は、この段階まで済んだら解体業者に任せると安全です。この先は一般的に専門知識のある職人が行うべき工事なので、自分でやる場合は危険のない範囲で行いましょう。
3.建物本体の解体
内装材の解体を終えたら、外壁や躯体の解体に進みます。まずは屋根材から丁寧に撤去していきましょう。倒壊を防ぐためには、上部から順番に撤去していくことが重要です。
手作業で解体できる部分を終えたら、重機を使って躯体を解体していきます。
重機での解体でも、安全な手順を事前に確認しておくことが大切です。
全体の解体を終えたら、がら(木片・コンクリート片など)や足場を撤去して、整地します。
現場の清掃を終えたら、水道を停止して完了です。
ただし、ここまでの手順はあくまでも大まかな流れです。実際には、より具体的な知識や技術が必要になるので、その都度専門家の指示を仰ぎましょう。
4.廃棄物処理
解体で生じた廃棄物は、所定のルールに沿って処理します。木片やコンクリート片など、市町村や自治体によって処理場や費用が異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。
ただし、解体工事で生じる石膏ボードなどの廃材は、「産業廃棄物」として扱われるケースがあります。産業廃棄物は、事業者の許可番号が記載された車両のみ運搬可能です。また、マニフェストという書類を管理する義務もあります。そのため、産業廃棄物の運搬は専門業者に任せるのが一般的です。
5.建物滅失登記
建物滅失登記とは、建物がなくなったことを報告する手続きです。土地にかかる固定資産税は、建物があるかどうかで計算方法が変わります。建物滅失登記をしないと正しい金額を納められません。
また、施工後1か月以内に法務局に提出しないと、最大10万円の罰金を科されることも。お金のトラブルを避けるために、施工後はすぐに提出しておきましょう。面倒な方は、50,000円ほどで土地家屋調査士に代行してもらうことも可能です。
自分で家を解体するための4つの費用
費用の節約のために自分で解体しようと思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、解体にかかる費用を知ったうえで予算計画を立てないと、割高になってしまうことがあります。そのためここからは、自分で解体する場合にかかる4つの費用を紹介します。
- ・足場の設置費用
- ・重機・車両のレンタル費用
- ・産業廃棄物の処理費用
- ・手続きにかかる費用
1.足場の設置費用
足場は、専門業者への依頼が必要です。費用は施工面積や業者によって異なるものの、30坪で20万円ほどが相場。
ただし、住宅密集地など特殊な工法でしか設置できない場合は、より多くのコストがかかります。コストパフォーマンスの良い業者に依頼するためには、複数業者の見積もりを比較検討しましょう。
2.重機・車両のレンタル費用
施工用の重機は、レンタル専門業者から借りられます。個人向けのレンタルはしていない可能性があるため、気になった業者を見つけたら最初に貸し出しの可否を確認しておきましょう。
レンタル費用は、車種・台数・日数などの基本料に加え、保険料や手数料が含まれます。業者によってさまざまですが、1日10,000~30,000円程度が相場です。
3.産業廃棄物の処理費用
ごみは「一般廃棄物」と「産業廃棄物」に分けられ、個人のごみは一般廃棄物として扱われます。そのため木材などの燃えるゴミであれば、家庭ごみと一緒に回収してもらえます。ただし、解体工事による大量の木材は、産業廃棄物として扱われる可能性も高いです。
また、木材以外の石膏ボードなども産業廃棄物として扱われます。
産業廃棄物は専門の業者しか処理できないため、業者への依頼費が必要です。
料金は廃棄物の量や種類、業者によって異なります。一般的にはトラックの台数で計算され、2トントラック分の木材は10,000~20,000円程度が相場です。
4.手続きにかかる費用
解体工事に伴う手続きや書類の請求には、数千円の費用が必要です。たとえば道路使用許可申請では2,000~2,700円の手数料、建物滅失登記では登記事項証明書の請求に600円かかります。
また、アスベスト調査やお祓いを業者に依頼する場合は、10万円以上かかることがあります。予算を計算するときに忘れやすいポイントなので、気をつけましょう。
自分で家を解体するリスクと注意点
自分で家を解体するのは、リスクも大きいです。ただ「費用を節約したい」という理由ではじめると、大きな事故やトラブルにつながることもあるため注意しましょう。ここからは自分で解体するうえで、知っておくべきリスクを紹介します。
トラブルは自己責任
解体工事中にトラブルが起きてもすべて自己責任です。
たとえば隣家に傷をつけてしまった場合、業者による施工であれば保険を利用、あるいは業者に補償してもらえます。しかし自分での施工では、損害賠償を請求されることがあります。また、自分や近隣住民、手伝ってくれた人がケガをするリスクも大きいです。
施工前には、それらのリスクを想定し、それぞれの対処法を決めておく必要があります。トラブルは「知らなかった」では済まされないので、リスクを背負いきれない場合は解体業者に依頼しましょう。
途中から業者に依頼すると割高になることも
自己流で解体工事をしてから業者に依頼すると割高になることがあります。
なぜなら、間違った解体作業によって住宅のバランスが崩れると、危険度の高い工事になるからです。特殊な施工が必要になり、最初から頼んでいた場合よりも高額な料金を請求されてしまいます。
とはいえ、途中で無理だと感じたら、事故が起きる前に業者に依頼しましょう。
自分で家を解体せず業者に依頼するメリット
結論として、解体工事は解体業者への依頼がおすすめです。
自分での解体は重機の手配などの準備が多く、専門知識や技術も欠かせません。ケガや事故の危険もあり、思ったよりも費用もかかるためリスクに対する利益は少ないでしょう。ここからは、解体業者に依頼する2つのメリットを紹介します。
手続きや廃棄物処理を代行してもらえる
解体業者は、解体工事に伴う手続きを代行してくれます。専門知識が必要な書類の作成や提出を代行してくれるため、施主には書類の確認や押印などの負担しかかかりません。その他、近隣挨拶や産業廃棄物処理など手間がかかることのほとんどは任せられます。
担当者との打ち合わせなどの手間はかかるものの、自分で解体する手間に比べたら微量です。仕事や家事で忙しい方でも負担に感じることなく済ませられるでしょう。
トラブル時にも対応してもらえる
トラブル時の対応など「安全や安心を買う」という意味でも、解体業者への依頼がおすすめです。隣家への傷などのトラブルが起きた場合、弁護士などとの話し合いや損害賠償などのお金が必要になります。一方で解体業者に依頼すれば、施工中のトラブルに対して責任を負ってくれます。
また、自分や家族がケガをするリスクもありません。解体工事は命に関わる事故も起こりうるので、無理に行わずに解体業者に依頼しましょう。
まとめ
解体工事は、ルール上は自分でもできます。しかし専門的な知識や技術が必要であり、素人の工事には大きなリスクが伴います。自分や家族の命を守るためには、解体業者への依頼がおすすめです。
また、足場の設置や産業廃棄物の処理は、専門業者への依頼が必要です。それぞれ別の業者に依頼すると、かえって手間やコストがかかってしまいます。安全かつスムーズに進めるには、最初から解体業者に任せるのがおすすめです。
東京都目黒区の株式会社上池解体興業(BOCCOS/ボッコス)では、ハイクオリティな施工を適正価格でお届けいたします。お見積もりは無料ですので、コストをあまりかけたくない方もお気軽にご相談ください。
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